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魔女と僕ら(コンウリ)
 陽気な扁平ライオンが時々見せる不安気な顔は、僕の胸を息が詰まる程に締め付ける。
「本当にさ、本当に良いのかよ」
「何が?」
 君の言いたい言葉は何となく解ってる。
 僕の伸ばした膝の上に背を向けて小さく座る君。その目はフェルトの白い爪を見ている。
「モッド・ソウルたぜ?」
「僕は人間だけど?」
 君は僕とは違う存在なのだと主張する。けれど、君こそ人間で良いのかい?それに、モッド・ソウルが半永久的に命を保つのなら、人間との関わりなど君達の一瞬の戯れに過ぎないかもしれないよね。
 『消される』恐怖を知る君は、僕が『無になる』恐怖を知っている。
 『亡くす』恐怖を知る僕は、君が『一人になる』恐怖を知っている。
 だからいつかの話をしよう。
 君を作った魔女の呪いを解くために、僕が囚われた魔女の呪いを解くために。
「もし、君に義骸ができたら…一緒に暮らそうか」
 驚いて膝の上に立っても27センチの君は僕の目線より低い。
「良いのかよ?」
 俯く僕を覗き込む黒い目はキラキラと輝いていた。
「その時は君からキスしてね」
 悪夢の雪解けは王子様のキスだと相場は決まっている。
 だからそれを君にあげるから、僕にもくれないか?






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おセンチなコンウリでした。はじけた話を書いていると発作のようにおセンチな話も書きたくなります。
でも、なんだか謎かけ文みたいになってしまった・汗
ぬいぐるみと高校男子の恋って萌ませんか??同好者現在私含めて3人です。随時募集中(笑)。
本気で同盟とか作りたい・・・(小声)
携帯で『こんぱく』が漢字変換できなかったのでカタカナ読みにしてみました。


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あきゅろす。
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