拍手ログ
薫煙・続き(パパウリ)
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閉じた扉の前に、先程の影を見る。
煙草を手に取り、火を付けると飲み込む様に煙を吸う。
不味いと改めて感じるそれを吐き出せば、白い煙にその影が被さった。
背は少し伸びたがまだ幼さが残る顔。
愚かな子供は、人は皆、人の子で、お前が見ているだろう世界をかつて私も見ていたのだと、気付いてはいないだろう。
だから、浅はかだというのだ。
子供だからこそ、導いてやらなければならない。
子供が望む事が荊であれば、それを断ち切る力をつけてやらなければならない。
指先に触れた赤子の手の感触が、この脆い手を守るには強くしてやらなければと思った。
口に充満する苦味がこれで良かったのか、手を取り導いてやれば良かったのかと惑わせる。
迷いは人を惑わせる。
だからと、煙と共に飲み込み、腹に納めた。
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拍手御礼当時、前に拍手は三連打をしていますとコメントをくれた方がいたので、三連打目にお礼を!とパパサイドの小話を秘密でつけていました。
パパは雨竜の事をねじくれた愛情で包んでいて欲しい。
そして、パパのお腹は四次元ポケットです。
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