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いちご=イチゴ?
 日が落ちた頃、いつもの商店街に向う。
 
 閉店時間前になると何らかの商品が安くなっているので、それを見計らって良く買い物に行くのだが、だいたい同じ時間に行く為か、顔を覚えてくれた店も数件あった。
 親しく話をしているうちに、一人暮らしだと知れてからは、大変だろうとおまけをくれたり割り引きをしてくれたり、店主達の心意気に貧乏な家計はかなり助かっていた。
 今日は何が安くなっているかと道を歩けば八百屋の店主がいつもと変わらない威勢の良い声を上げている。
 そう言えば、冷蔵庫の野菜も少なくなってきていたと店主に声をかけてみた。
「おじさん、今日は何が安い?」
「おお!!兄さん、今日はな良いイチゴが入ったんだどうだ??安くしとくよ」
「え!?」
「イチゴだよイチゴ。兄さん、タマにはビタミンもとらないと肌に悪いぞ!!男にャ関係ないか!!はは!!!」
 威勢良く笑い飛ばす店主を余所に、自分の耳を疑った。
イチゴ・・・・・が
一護に・・・・・
 聞こえた。
 急に顔が熱くなり、胸がドキドキし始める。
「兄さんどうした?元気ないな???ちゃんと食ってるか??・・・・・よっしゃ、このイチゴ、兄さんにやるよ、内緒な??」
「え!!そんな悪いですよ!!」
「いいって、いいって。イチゴ食べて元気だしな」
一護食べてって・・・・
      無理!!
 さっきより確実に赤くなっただろう顔を隠すため思わず片手で口元を覆う。
 店主の親切に個人的理由であらぬ反応ををしている自分が恥ずかしい。
 何より、彼の名前を感じただけで熱くなる自分が信じられなかった。
「ほれ、兄さん、そんな感激することないって、な、またこいよ??」
「あ・・・ありがとう・ございます」
 感激どころか、聞き間違えた言葉で高まった熱をどう覚まそうか、そればかりが頭を回る。
 
 君の声が聞きたい。
 君に会いたい。
 君の熱を感じたい。
 店頭を足早に去りながら、ポケットに入れていた携帯を取り出し番号を探す。心の同様そのまま上手くボタンをおせず、それがまたもどかしい。
 僕は君にどこまで毒されているんだろうか。
 数回のコール音のあと続いた君のぶっきらぼうな声
 
 好きだよ、その声。
 『イチゴを貰ったんだ、一緒に食べない?』





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なんだか、雨竜が乙女です。最近までうちの雨竜はいつかた乙女になったのかと思っていましたが、最初ッから乙女でした・・・・。

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あきゅろす。
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