◇見つめるきみへ。 気持ち 「…//」 なんだか照れる。 俺のほうが見ていたはずなのに、相手が知ってるなんて。 急に恥ずかしい気持ちになった俺は、下を向きながらゴホゴホと咳をしてごまかした。 「…梨平。素敵な名前だね…」 なんだこれ。 俺は更に恥ずかしくなって、マフラーに少し顔をかくす。 「……で?」 「?」 「……それで話ってなに?」 「あぁ……そうだね。」 雪が降ってきた。 息をはくたびに、白く浮かび上がる。 水島と名乗ったやつは、少しせつない表情で口を開いた。 「伝えたいことがあったんだ」 「?」 「…」 なに? 下を向いていた瞳が急にこちらにむけられる。 それは強い瞳で俺は思わず、後ろに後ずさった。 「…君が好きだ。」 「え!?///」 はぁ!? 俺は突然のことに赤くなる。 あまりの驚きに俺の頭のなかはぐるぐるしていた。 『君が好きだ』 え? 好き? 俺を? どういう意味だよ! 「え…好きって…何!?//」 「そのままの意味だよ。俺と…付き合ってほしい。」 その表情は、どうみても本気の顔だ。 やつは急に近寄ってきて、俺の腕強くをつかむ。 ぐいっと引っ張られる状態になり俺はよろめいた。 「…いつも見てた。君に伝えずに終わろうと思ってた。でももう抑えられない。」 [*前へ][次へ#] [戻る] |