if ソリ雷



 切ないなんて甘ったるいもんじゃない。



「俺が死んだら哀しんでくれるか?」


 唐突な問い掛けに彼はきょとんと瞬いて、わしわしと俺の頭を撫でた。


「どうした。また嫌な夢でも見たか?」
「なんとなく聞きたくなっただけだ」


 彼の手の感触はそんなに悪いものでは無かったが――俺は乱暴にそれを跳ね退ける。
 ぺちん、と良い音がした。


「アンタは強いから。俺が居なくても平気そうだと思ったんだ」
「……そうか?」


 回された腕の気配に気付けなかった。

 乱暴に引き寄せられ、仰向けに倒れこむ。
 強い力で抱き締められ、呼吸を奪われた。

 彼の身体が微かに震えているのは、何故だろう。


「考えたく無い事を、考えさせるな」



 彼の声があまりにも真剣で、俺は何も言えずに黙って頷いた。




――――

スネーク死んじゃやだよ。
雷電も死んじゃやだよ。

ゲーム中に沢山殺したけど。

080416


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!