moon ソリリキ
冷たい空気の中で空を仰ぎ、月はこんなにも美しかったかと呟いた。
「貴様の目に月がどう映るかなんて解る訳が無い」
もしかしたらお前が隣に居る所為かもしれない。
そう告げると、隣人は不機嫌そうにぷいとそっぽを向いた。
心なしか、頬が赤い。
「隣に俺が居るだけで感覚が変わる訳無い!」
変わってはいけない理由なんて無いさ。
彼はむぅと納得しかけて、気が付いた様にこちらを睨む。
「……それは開き直っただけだろう」
俺はそれには答えず、右手を上げて月を指差してみせた。
お前にはあの月はどんな風に見える?
いつもより美しくは見えていないか?
「月、か」
彼は眩しそうに目を細め、ふんと鼻を鳴らした。
「確かにいつもより美しいと感じるな。これも、貴様の所為か?」
――――
リキたんツンデる。
なんとなく主観モード的な書き方がしてみたくなった。
それだけ。
080407
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