毒 [
 「そこ、はぁっ!」
 一枚の薄い羽が難なく侵入を果たすと、細い筋がぐねぐねと動き出す。不規則な運動に敏感な身体は痙攣し、その僅かな感触に身悶える。
 股間を擦る感覚と後ろを責められる感覚に、忘れ去った熱が再び蘇る。
「……あっ、くぅっ!」
 開きっぱなしの口からは、もう止めてなどという願いの言葉はなかった。むしろ、まだ不満足かのようにねだるような熱い眼差しを相手に向けてしまう。
「言わなくともわかっている。こうして欲しいんだろ?」
 背後に集められた何十枚という黒い羽は、液を滴らせ、一斉に穴の中を目指し侵入を開始する。我先へと次々に蕾を制覇する羽に、穴は最大限まで押し広げられ、異物を飲み込む。本来の排泄感など微塵も感じず、望むのはただひたすらに突かれることだけ。
「あぁぁあぁぁ……」
 卑猥な音と歓喜に震える声だけが部屋中を木霊する。まさか自分がたった今、こんな人ならざるものに犯されて身を捩って喘いでいるなど、城中の誰もが思ってもいないことだろう。
「ほら、もっと鳴け。突きが足りないか麗?」
 音をたてる穴を盛大に突き始める。
 穴の奥を突かれるたびに身体は震え、全身を攻め立てられる感覚に頭は真っ白になり、ただ昇りつめることだけが全てとなる。
 完全に己の性欲に負けてしまった麗は、どこか心の隅で悔しく思いながらも、そんなことは打ち寄せる波に飲まれるかのように忘れていった。
「どうだ麗、気持ちいいか? まだ足りないか?」
「ひっ……ぁあぁあっ」
 きゅうっと竿を絡める羽の力を強くすると、後ろの穴はきつく締まる。達するまでもう目前のはずだったが、しかし栓をされた穴は捌け口がないために射精を止めさせる。
「返事がないぞ? 最早、言葉も発せないか……ならばその口、塞いでやろう」
 迫る羽は半開きの口を目掛けて一斉に襲いかかる。閉じることを知らない口は、それを容易に受け入れ口内を埋め尽くす。歯茎をなぞり舌を絡み取り、上顎を這い喉元まで責めるものに、声もその役目を終えた。
「んんっ! んあぁぁぁ!」
 舌が動かなければ、ろくに声も発せない。せめてもの自由すら奪われた麗は、目尻に涙を貯め喉を鳴らし続けた。
「そろそろイきたいだろ? 今イかせてやる」
 尿道を突く羽を抜かれれば、待ってましたと言わんばかりに竿は揺れ、白濁液を吐き出す。


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あきゅろす。
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