W
泣きじゃくるディートリッヒを、子供をあやすように宥め、イザークは一人、口端を持ち上げた。
何も恐れることはない。
思っていたことは、似ているようなものだったのだ。
そのことに安堵すら感じながら、魔術師は暗闇に浮かぶ月を眺め、静かにディートリッヒの唇を塞いだ。
Fin
[*←|
|→#]
4/5ページ
[戻る]
無料HPエムペ!