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 泣きじゃくるディートリッヒを、子供をあやすように宥め、イザークは一人、口端を持ち上げた。
 何も恐れることはない。
 思っていたことは、似ているようなものだったのだ。
 そのことに安堵すら感じながら、魔術師は暗闇に浮かぶ月を眺め、静かにディートリッヒの唇を塞いだ。





Fin


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