「――っ!」
甘噛みされた痛みに瞳を閉じれば、再び優しい愛撫が全身を襲う。
「気持ちいいのかな?」
彼には珍しく、満面な笑みは悍ましい。
けど、それもまた良い。
「もっと!」
せがむ僕に惜しみなく愛撫をくれるイザーク。
ねぇ……悔しいからやめてよ、その優しさだけは。
もう少し、もう少し乱暴で構わないんだ。
「もっと、してよ」
「それでは遠慮なく」
イザークはそう言うなり僕のズボンのバックルを取り外した。おまけに下着まで脱がされ、産まれたままの姿になった僕にまた、笑みを浮かべる。
恥ずかしい。
羞恥を覚える僕に遠慮なんて言葉はもうなかった。
手袋を外したイザークの手が、僕の秘部を探し当てる。
「ここがいいんだろう?」
そう言うイザークは秘部に指を突き立て反応を伺う。
それだけで僕は熟れた身体を持て余す。
「わかってるじゃん?」
早くこの疼く場所に入れてほしい。
僕の願望はまだ満たされない。
幾度となくして僕の秘部は濡らされ、粘着質な音を響き始める。
それをわかってかいないのか、指は更に奥へと侵入を試みる。
「や……!」
「どうしたんだね? 嫌ならやめるが?」
「ちがっ!」
今更止めてどうしろと言うんだろう?
僕のモノはしっかり勃っていて、今か今かとその時を待ちわびているというのに。
「なら続けるが……」
止まった指が再び動き出す。
そして、僕の淫らな声も再び響き始める。
もう止まらない。
もう止められない。
僕は知っているから。
君に教え知らされた快楽を。
君に教え知らされた快感を……
fin
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