煙草を一本取り出して吸うと、当たり前に三上の顔は驚愕に変わった。
俺の煙草吸ってる――なんて声にならない言葉が聞こえてくる。
「三上、補導するから俺についてこい」
煙を吐き出すと、有無を言わさず細腕を取った。
「え? 学校!?」
急な展開についてこれないのか、こいつは為すがままになる。非常にありがたい。
俺は夢中で手を引いてある場所へ向かった。
どのくらいの強さで掴んで、どのくらいの速度で歩いたのかもわからない。
「先生ってば! 痛いよ、どこ行くの? ねえって! 聞いてる?」
後ろで喚く三上に返事もせずひたすら歩く。
「先生ってば!」
突然立ち止まり、腕を振り払おうとする三上を引きずった。そして問答無用で辿り着いた場所――自分のアパートの玄関へ押し込む。
「なぁ、三上。俺がお前を嫌いだったら、普通ここに連れてこないだろ?」
これって誘拐か? って思うほど、自分の言動には驚かされた。
「わかんないよ、先生。俺、きのう振られたばっかだよ? なのにっ……」
「いちいち煩いな。一回しか言わないぞ。好きになったんだ、いいだろ?」
どうして好きになった奴に、こんな言い方しかできないのか――自分でも呆れるほど愛の告白は苦手だ。
「……先生」
驚いている三上は、大きな目を限界まで見開いて俺を映し出している。そんな顔されたらどうにかなりそうな中、一応、愛しい人を抱くように優しく抱きしめてやった。
「三上、嘘をついて悪かった。本当は好きだったんだ」
我ながら陳腐で嘘臭い言葉だと思いながら、何度も唇を塞ぎ、好きだとしつこいくらいに囁いた。それに対して三上は頷き、涙で濡れた顔で笑った。
昨日の仕返しのように、俺はすぐにベッドへ三上を誘った。
なにも抵抗しないのをいいことに、好き放題身体を弄る。
「……んっ、ふ……」
尖らせた乳首に吸いつけば、甘い声でねだる三上に、理性は吹き飛ぶ寸前だった。
耐えられないかのように、身を捩って暴れる腕を頭上で押さえつけ、更に乳首に吸いつく。歓喜の声をあげる三上は、まぎれもなく俺のものになったんだと確信した。
「もっと鳴け、三上。声が出なくなるまで可愛がってやる」
敏感すぎる肌に舌を這わせ、徐々に下半身へと顔を近づける。そこには気だるそうに痙攣するペニスが、汁を垂らして喜んでいた。
「――あんんっ!?」
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