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短編
ほんとの仕掛人は誰だ?(臨→帝)
人間観察 。
人間の心理 。

観察というなの傍観者。
傍観者だけど仕掛人。

いつもは新宿にいるはずの折原臨也は池袋にいた。
狂暴かつ予測不可能な平和島静雄がいる街に足を踏みいれて臨也はただ不敵な笑みを浮かべる。

「帝人君♪」

彼の頭にはあの有名な「ダラーズ」の創設者、竜ヶ峰帝人、一色に染まっていた。
恋とはかけはなれた歪んだ恋。
愛用の携帯には帝人の写真が沢山入ってるなど帝人本人もしらない。

(ほんとにほんとにびっくりした、この俺の心に衝撃を与えてくれる君に)

ダラーズの存在と誰がこんな馬鹿げた化け物を生み出したのか知りたくって知りたくって臨也は持てる知識で探り当てた。

−竜ヶ峰帝人

ご大層な名前に正直驚きつつもどんな人物かを常日頃に観察していた。
チヤットに彼を誘い彼がどんな人物かを観察した、同時に監視もしていた。
そんな彼が東京に上京するとしった時は顔がニヤて仕方かなった。
いろいろな衝撃があった。
紀田正臣、あの正臣と帝人が友人同士だった衝撃は笑った。
こんな偶然と悲劇はないと、ね

(あまりにも平凡な君、あまりにも普通過ぎる君。帝人君、でも…だから、驚愕した)

平凡な竜ヶ峰帝人は一瞬にしてダラーズのリーダー、竜ヶ峰帝人になる瞬間を垣間見た時、言い知れない興奮を感じた。
今まで見てきた人間以上に観察したくなったと思ったら臨也は欲求を抑える事はしなかった。 だから、自分は池袋にいる。
帝人に会いたいから、ただそれだけ。

「あっああ…よかった!!臨也さんだ!!」
「えっちょっと!!帝人君?!」

なんの前触れもなく帝人が臨也に向かって走って来た、うれしいことなのだが予想外過ぎて不覚にも声がうわずってしまった。
息を切らしてこちら近寄ってくる帝人の頬が赤くなり童顔の顔がさらなに幼く見えた、平凡な顔なのに臨也にとって見れば抱きしめたくなるほどにかわいかった、だから臨也はちょっとだけ帝人から視線をずらしていた。
彼に知られないよに欲求を抑えるつけて、つねに自分自身の欲求を抑えることしない自分にとって生まれてはじめての自制をした。

(あはは、この俺に自制心なんかあったんだ、…ああーほんとに帝人君は凄いね)

ニヤけてしまう、うれしいくってしかたがない。

「珍しい場所で会ったね、帝人君、まさかと思うけど…迷子とか?」
「えっ……………………はい」
予想通りの返答。
まだ帝人は来てから数ヶ月しかたっていない、池袋でもしらない場所もあるし足を踏み入れてはいけない場所もある。
彼の友人、正臣とはぐれたのだろうと勝手な解釈して臨也はこの偶然に喜んだ。

「そうか、それなら俺が案内してあげるよ」
「あっええ、いいんですか?、臨也さん…別の用事があって池袋に来たんじゃないんですか?」
「用事がなくても、来たい時もあるよ、まあーシズちゃんにあわなければいつでも来るんだけどね、会いたい人はいっぱいいるから」
「ですよね、臨也さんだと沢山いますよね…」
「…」

そうだよ、沢山いるよ。
情報屋は人からの口伝が重要。 ネットを使って集める情報には限界があるんだよ、便利だけど…やはり生身の人間の口から聞いた情報の重みほど確かなものはない。

(現に君だってその中の一つだよ)

薄く笑う、臨也特有の笑い方だ。
ついておいで−と臨也は帝人に告げる、うれしいそうに頷く彼の姿を見てまたさらに笑う。
会いたい人に会えた。
ただそれだけで幸せ。
人間を愛してる、人間の予想外な行動を愛してる、人間の心理を愛してる。

傍観者であればこんな重い思い歪んだ感情なんてなかったのに。

「ああ、そうだ、帝人君は慣れた池袋に?」
「んーまだよくわかんないです、でも、楽しいです、いろいろな人に出会いましたから」
「そうだね、この俺にも出会ったんだから…帝人君♪」
「はい、でも、想像していた人より若干違いましたけど」
「え、なに、それ?どんな想像していたの?」
「危険な怖い人って聞いたから…だからもっと顔が厳つい感じかなと」
「…ヤクザじゃないんだから…、まあー君のそんな純粋な所が好きなんだけどね」
「えっ なにか言いました?」
「なんでもない、…なら今は俺にたいしてどんな印象なの?」
「普通」
「ちょっ速答!!あははーああーそうか、君から見れば俺は普通か普通なんだ」
「えっ!!臨也さん、違いますよ、今の印象て言われたから普通にしか見えないなってこで、ほんとは臨也さんは僕にとっては格好いい人で憧れな存在」

純粋でキラキラしてる瞳、ほんとの闇をまだしらない無垢な瞳。

−憧れな存在。

それを他の人に言われたら馬鹿笑いして罵るけど帝人に言われたらこの上ない昂揚感に。
なんのためらいもなんの気兼ねもなくさらと自然に臨也は帝人を抱きしめた。
誰かが見てるなんておかまなしに。

自制心なんてない、つねに自分の欲求は自由だ。
だから…臨也は帝人の耳に唇をあてて囁いた。

「−−−−っ」

聞こえた言葉に帝人は慌てて臨也から離れた。
耳をおさえて、心臓の高鳴りを押さえてから臨也を見た。
変わらない笑顔、だけど笑ってない。

「帝人君」

差し出された手、それがなにを意味しているのか帝人は理解出来ていた。


人間観察
人間の心理

傍観であり仕掛人の折原臨也
誰か一人の人間を愛することはしない。
彼は人間を愛してるから。






「好きだよ、帝人君…



愛している…だから早くおいで」











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臨也→帝人 な感じですが…うざい臨也はどこにもないぞ。

臨也に愛された日には帝人に安息の日がないように感じます(笑)

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