[携帯モード] [URL送信]

短編
最初から破綻している (臨帝)
東京に上京してから帝人は憧れていた非日常の世界を垣間見ていた。
池袋で有名な都市伝説と言われる首無しライダーと出会い、そして会話をした。
その時は怖いというよりはワクワクな感じとドキドキなんと言えない興奮。
夢心地とはこのことかと帝人は無意識に笑う。
そんな幸せな空気を問答無用に彼は壊した。

「本当に帝人君は可愛いね」
「……その言葉にたいしての意味がわかりませんよ、臨也さん」
「言葉通りの意味だけど、なにか間違えている?君を見てるだけでワクワクするしドキドキすんだよね、表情がわかりやすいし、ああー君はほんとに非日常が好きなんだーと 、とてもとても…」

帝人の目の前にはニコニコ笑顔の表情で喋る臨也。
容姿端麗で頭脳明晰、言葉巧みな話術は舌をまくほどの存在。
そして、彼は一番危険な人物と友人の紀田に言われた人だ。
関わることなんて一生ないと思っていたのに。
入学した学校のクラスメートの一人、矢霧誠二が関わった事件に巻き込まれた帝人はその時に首無しライダーのセルティと目の前にいる人物、情報屋の折原臨也と出会ってしまたんだ。
出会うだけならまだいいが…

「…あの…臨也さん」
「なに?なに?可愛い帝人君?」
「可愛い…はよけいです、そうじゃなく……なんで僕の家にいるんですか!?」
「たまたま、通りかかったら、ここは、あっ帝人君の家だ…よし、入って帝人君を迎えてあげようと」
「あっ、もしもし警察ですか、家に不法しん−−!!」

素早い速さで帝人の携帯を取り上げるた臨也、変わらない笑顔だ。

「ちょっと返してくださいっ、臨也さん!」
「キスをしてくれないと返さない」
「返さなくていいですから帰って死んでください」
「あはは!残念、俺は死ぬのやだから、でも返さない」

支離滅裂な会話、たが帝人は逆にこの状況が妙に楽しかった。 彼は池袋で有名な最強チーム「ダラーズ」…形もルールもない存在。
その創設者であり現在もチームを管理して束ねているリーダー、竜ヶ峰帝人。
その事実を知ってるのが臨也だ、情報屋としてその意味はとても重要なことだ。
それだけのことならばこんな奇妙な状況にならない。
不敵な笑みでない笑顔を見せる臨也は帝人の手を掴んだ。

「だって俺は、君が…好きだから」
「だから……」

端麗な顔を帝人に近付けると彼の頬にキスをした。
軽い軽い深い意味のキス。

「…………意味わかりませんよ」
「の、わりには顔赤いよ、帝人君」
「臨也さんなか静雄さんに殴り殺されればいいんだ」
「ちょっと、なんでそこにシズちゃんが関わるねかな、照れ隠しにもほどがあるよ」
「別に照れてませんからて…なに押し倒しているんですか!!」
「大好きな愛しい帝人君が目の前にいたらさらにいじめたくなったからかな」

体格差は歴然としている、帝人には逃げるすべはない、見下ろされていることに羞恥心を感じてよりいっそう顔が赤くなる。 自分は意味がわからないと言っていたが実は意味をわかっていた。
臨也が自分自身に向けている感情と思いと意味を。

(だからって…すんなりと受け入れられないっ)

ドキドキする高鳴り…これもまた曖昧な非日常の世界。
帝人が知らない世界。
けど、これは自分が望んだ非日常ではない。
これはどこにでもある日常。
知らせないだけの事。

「抵抗しないなら食べちゃうよう、帝人君」
「抵抗出来ない人に言わないでくださいよ、臨也さん、………
…はあ−お腹空いてるならそう言ってくださいよ、あっでも、冷蔵庫にそんなにたいしたものないんで…てっなに笑ってるんですか?!」
「あははは!!だって予想外な反応だから、雰囲気ぶち壊しだよ、ああーほんとにかわいい!!」
「ちょっと、離して下さい!」

帝人が知らないことだから臨也が言った言葉など意味をなさない。
また未発達で華奢な帝人の体を抱きしめる臨也。

(かわいいかわいいかわいいかわいい帝人君は、このまま頂いてしまいたいけど、今、やめておくよ、

だって君はまだこちら側にきていないから−)

先程とは違い抵抗して暴れてる帝人、予想外な反応と行動にワクワクしていた、けど予想どうり反応も彼はしてくれる。

「ああー、離す、離すからこれから一緒に夕飯食べにいかない?」
「えっ…」
「大丈夫、奢るよ、あとは勝手に家に入ったお詫びもか兼ねてね」
「………でも、臨也さん、静雄さんに見つかったら…」
「いや、だからなんでまたシズちゃんのことを言うかな……


まあ、大丈夫だよ、池袋で知らない場所はないから…」

そう言った臨也の顔を帝人はみた。
ゾクッとしたのが正直な感想だ、はじめて臨也と出会った時の感じ。

(ああーそうか、僕は臨也さんのこの表情が好きなんだ)

それは臨也とは違う好き、純粋な感情に憧れ。
だから、帝人は臨也の後について部屋を出ていった。


出会った時からまともな会話なんて成り立たない。
歪んだ世界にまとな感情なんてあるわけない。


愛した形も恋さえ歪んでいた。










===========
初臨帝なのに支離滅裂してる
もう少しうざい臨也だしたかった。

しかし一人暮らしな状況は大変に美味しいです。


[次へ#]

1/20ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!