５
認めたくは無かったが、自覚ぐらいしている。
自分で分かるくらい、全身が快楽に震えていた。
対する呉真も、其処への刺激をやめようとしない。
「ん、やぁ…っあ、呉真…っ！」
「ん？」
「や、だめ…っだめだめ…！抜いてッお願い…だから…っ！も、う…っ」
急き立てるように伝えるが、面白がってやめてはくれない。
ぐりぐり、と其処をしつこいほど刺激されて、目の前が真っ白になる。
「あ、やぁっ、やだ――…っぁ、やああああっ!!」
制止の声も届かず、自分の腹に白濁を放つ。
荒い息がなかなか整わない。
「…後ろだけで出しちゃいましたね」
「も、…っさいあく……」
情けなくなって、泣きたくもないのに涙が浮かんでくる。
其れが止まらなくなって、いつの間にかぼろぼろ涙を溢していた。
こんなの止めたい。他の何を見られたことよりも、此れが一番自分の自尊心を傷つける。
「…っ、あの」
しかし不思議なことに、其れに困惑したのは呉真の方だった。
「泣かせるつもりじゃ、無かったんですけど」
「…っ…泣いてない…っ」
縛られたままの腕で、なるべく顔面を隠す。呉真はそれをどけることもせず、ただ私の頭を撫でた。
其れが一段落すると、呉真は好都合とばかりに私の身体をひっくり返す。
「っ！」
驚いて振り返るも、腰を持ち上げられてはっとした。この体勢じゃ、後ろまではっきり見られる。
「や、…なにして……っ」
不格好になって肘をつくが、縛られた腕じゃしんどい。
おまけに、呉真は何も答えない。
嫌な予感が拭えず逃げようと試みるも、うまくいくはずがなかった。
何かが、押し宛てられる。
「ちょ、やだ、うそ…っ」
それはまぎれもなく呉真のモノで、恐怖で冷や汗がやまない。
「そんなの、入るわけ…っ」
そう、指よりも遥かに質量の多い其れ。
押し広げられる痛みに目をぎゅ、と閉じても、まったくマシにならない。
このままじゃ、裂けるかもしれない。
「ぁ、いっ…た…ッいたい…！」
「ちょ…、力抜いて」
「…っんなの、…ど、やって……っ！」
もう何にでも縋りたい気持ちで必死に聞く。
と、突然呉真の手が伸びてきて胸の飾りを触る。男だからそんなところ感じる筈は無いのに、自分でもよく分からないほどに少しの快楽がびりびり伝わる。
…今日は、やっぱり何かおかしい。
「…あ、や……あ…」
「…、そう、そのまま力抜いてて」
「あ、あ…っ」
其れが、ぐい、と入り込んでくる。
痛い痛い痛い。頭に浮かぶのは其の言葉だけで、他には一切、何も考えつかなかった。
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