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機械は止められたといっても、性器を模した太いモノは中に入ったままだ。
動ける範囲で腰をゆるゆる動かすと、そのまま出入りを始める。
「ひ…ぁん、は……っ」
拘束具の金属音が高く部屋に響いて、和博はため息をついてまた彼を振りかえった。
「黙ってろっつったろ。あんあんウルサイ」
「…っ、ごめ…」
「お前、とんだ淫乱だな。やっぱイかせてやんない」
部屋を物色する間、という短いだろう時間にも大人しくしていない翼を一瞥すると、大きめの人形の髪を結っていた針金入りのリボンを外し、根元に結びつける。
「かずひろ…ッ!そんなんしたら、汚れる…っ!」
「だーから、うるせってば。いいじゃねぇかいっぱいあんだろ」
「…本気で、そう思ってるの?」
熱っぽい眼が、一瞬冷えた気がした。
その冷たい視線はいつまでも続かなかったが、和博は少し怪訝に思った。
(そこまで、こんなものに執着するのか。何があって、こんな風に…)
しかし考えても、そんなことが分かるのは本人だけだ。考えていることをかき消すと、台に乗り上げた。
「…お前、どうして欲しい」
台に乗り上げた和博を見る翼の眼は、元通り熱を含んだものになっていた。
「してくれないの…?」
「何を」
言われて言葉に詰まる。が、今さら恥じる必要も無いだろう。
「…あの、い…挿れて…」
「俺が?お前、俺がノンケってこと知ってんだろ」
「う…じゃあどうしたら…」
翼は困り果てて言うと、和博はニヤニヤ笑って翼の前髪を掴みあげた。
そしてそのまま喋りかける。
「いいか、いまからお前は女になれ」
その言葉に、一瞬翼は顔を強張らせる。微かに震えているような気もしたが、和博にとってそれは大きな問題では無かった。
翼はその言葉のあと躊躇いを見せた。焦れて前髪を引っ張ると、小さく「はい」と聞こえる。
「じゃあ、コレはなんだ」
秘部に入ったままの道具を、手で掴んで前後させる。
「…っ、お、まんこ……」
「そうだ。お前のマンコに俺が挿れる。分かったか?」
「う…ん、わかった。わかったから、和博、はやく…」
せがむ翼に、仕方なくという様子で和博は己のモノを出す。
その気が無いといえど、他人の痴態を見れば、男なら誰でも反応するだろう。ましてや、目の前にいるのが女性のような容貌の者なら、当たり前かもしれない。
既に大きくなったソレを、翼はびっくりして見つめた。
「…あの、和博って童貞じゃないの?」
「……。女性経験がないといえば、そうだけど」
「立派なのにねえ。もしかして本当はゲ」
「違うって。ただ興味が無かっただけ」
翼は、へえ、と気の抜けそうなことを呟く。
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