[携帯モード] [URL送信]

 
手首を傾けた状態のままで居ると、ひとつ、ふたつと蝋の赤色が増えていく。
熱がそこに落ちる度に、翼はびくりと身体を跳ねさせた。

「い、あっ!や…っやめ、ッや、あ!」
「…嫌がってるわりには、此処もう限界みたいだけど」

確かに、摩擦する機械のこともあってか、ソレは既に張り詰めている。面白がって、和博は機械の速度を速めた。

「これで、イけんじゃねえか?」
「いッ…や、そんなしたらっ…!だめだめだめッやだ!やめてぇ…!」

拘束したままの手足が、快感に翻弄されてガクガク震える。まるで子供か何かのように否定の言葉を繰り返す翼に対して、和博は満足そうに笑った。

「イくとこ見ててやるよ、出せ」

「や…やだあっ!ひあッああっんああぁッ!」

前への刺激が無い所為か、翼は力無くどろりと射精する。
ロウソクには飽きたのか、和博が燭台へ戻そうとすると、

「や、…ばかッ…!それ燭台も高いんだから…っ火消して別のに置いて!」

いちいち注文する。
そぐわない場面に呆れて、言われた通りにした。

「お前な、物の心配ばっかしてんなよ」
「…っ、なん、で」
「今の俺なら、お前を殺すことも出来るんだぞ?」
「…え、しない…っでしょ…?」

特にそんな証拠も無いのに言い放つ。何やら面白く無いが、どっちにしろ遊んでやろう、と再度物を物色し始めた。
機械は動かしたままにしてある。射精した余韻か、声にならないような嬌声を短く上げているようだった。

「…っ、やめ、…も、っぁあ…触らないで…」
「やだ」
「絶対、壊さないで…!」

何かを触る度にわあわあ煩くする。
それにイラついて、和博はくる、と翼の方に向きなおった。そこで、鮮烈に眼に飛び込んできた蝋の痕。

「…なんか、血みたいだな」
「ちょ…っ、グロいこと言わないで…あ、や…和博…ッ!」
「なに、またイきそう?」

こくこく、と頷く翼。口で言うのは少し抵抗があるらしい。一度精を放ったことで、普通よりも敏感になっているようだった。
それを見て、和博は機械の動きを止める。

「あ、やぁ…なんで…っ」
「嫌だったんじゃないのか?」
「そ…だけど……」

台に括り付けられている翼を見下ろすようにして言う。

「俺が部屋漁ってる間、静かにしてたらイかせてやる」
「え…ちょ、和博!」
「はい、スタート」
「……う…」

言われるがまま、翼は黙り込んだ。


[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
無料HPエムペ!