4 生理的な涙で濡れた頬を舌で舐め、からかってみせた。 「こんくらいでへばッてんじゃねぇぞ?」 「…く…っ」 その、いかにも屈辱的ってのがいいよな。俺が女と喧嘩する理由のひとつに、意地悪をやりすぎるってことがある。大抵の場合、付き合ってられないと振られるのだ。 その点コイツなら、神様だし、万が一にも死ぬ危険はないだろう。こんな奴が彼女だったらなあ、ああ、彼氏か、なんて浮ついたことを考えた。 そうそう、付き合うならこれは必須だ。奉仕の上手い奴じゃねぇとな。 俺は自分のモノを出して、狐の前に出す。 「おら、舐めろ」 「……、…何を戯けたことを…」 「俺の舐めろっつってんだよ、聞こえなかったのかボンクラ神様」 ぎゅー、と耳を引っ張ると、ぴくんと反応して眼を閉じた。なかなか動かないもんだから、草鞋のまま奴の自身を踏みつける。 「っい゙、ぁあ…!」 「ふん…このまま潰されてえか」 低い声で脅すと、若干怯えの色が眸に宿った。おずおずと目の前にあるソレに手を伸ばす様子は、俺を煽るだけに過ぎない。 まだ戸惑った素振りをしていた為に、俺は足に力を込めた。 「おい、グズグズすんな」 「あ゙ァ…ッ…!いッ、ひ、ぅ…っ」 「お前がちゃんとしてりゃあ、虐めたりしねぇよ」 観念したのか、舌が俺のモノに絡まる。 俺が予想するに、コイツって被虐嗜好があんじゃないのかな。神様っていうぐらいだから俺を引き剥がすことも出来よう、なのに甘んじて言いなりになっている。平和主義とかそんなことより、そっちのことが大きいに違いない。 ほら、口に含んで、恍惚そうな表情を浮かべてるだろ? 「っん、む…は、…っん」 「ッはは、おいしい?」 「ふ…っ、ん、む…ぅ」 「…、お前、わりとうめぇな」 今までに経験あんのかな、とか、あるとしたら神様同士なのかな、とかぼーっとした頭で考える。 舌先がぐりぐりと尿道に伸びてきて、思わず狐の頭を掴んで前後に動かした。コイツの口ん中にぶちまけてえ。 くぐもった抗議の声が聞こえんでもないが、俺は気にしない。 「んっ!んぅ、む、う…ッんん…ッ!」 「出すぞ、全部飲めよ!」 「ふ、んむ…ッ!?ん、んん…ッ!!!!」 俺は奴の口内に己の精を放つ。 必死に退こうとする狐の頭を押さえ、精が喉に伝っていくのを満足げに見た。 「っは…ぁ…!き、もちわる…」 「…神様にも気持ち悪いとかあるんだ」 「たわけが、当たり前ではないか…!このようなことをされて尚平生を保てるような神仏等、終ぞおらぬわ…!」 「へー、でも…」 俺は軽く押さえていた足を退ける。 「此処、元気みたいだけど?」 「…っ、な…!」 いや、今回も嘘は言っていないぞ。これで萎えないのは、真性の被虐嗜好者に違いない。 自分でも気付いてねぇのかな。だとしたら、そりゃあ好都合だ。 「コレ、楽にして欲しいだろ?俺に、抱いてくれって言いな」 「…童、からかうのもいい加減に…!」 「いいの?俺がいなくなって、ひとりで出来る?」 「し、しない…!」 「ふーん、ま、一人でするのも見たいけど…」 俺は尻尾を引っ張りながら、狐の肩を突き飛ばす。 起こした身体が、また仰向けに横たわったような状態になった。 「…っ、童…!」 「そんなに意地っぱりなら、イかせてやんない」 丁度手元にあった、狐の着物の帯紐を奴の自身に巻き付ける。巻き付けるというより、塞き止めるようにぎゅっと。 [*前へ][次へ#] |