終わらない世界の中で
01
ピピピピピピピピ
『………』
先程から鳴っている目覚し時計段々煩くなるが眠っている彼は一向に起きるない。
ピピピピピピピピ
『んー…』
漸く気づいたのか寝返りを打ちやっと鬱陶しい目覚し時計に手を掛けた。
ガシャン
『…あれ?』
アラームは止まったが聞き慣れない破壊音らしき音が聞こえたぞ。手を掛けたとこに目を向けると見事に時計が壊れていた。
(やっちゃったー…)
寝癖の立つ頭をボリボリ掻く。
何もこれが初めてではない。以前もよく壊していた。…もう使い物にならないな、新しいの買わなきゃ。なんせ目覚し時計無いと起きれない。でもまだ並盛町の地理よく分んないんだよなぁ…並盛商店街くらいしか。
休み明けの学校はいつもより一段と怠いが行くか。
学校に来たのはいいが校門が閉まってる。いつもは開いてるのに…飛び越えていいのかな?いっか。それしか入る方法ないしまさか破壊するだなんて…確実に俺はいいが騒ぎになる。
飛び越えなんなく学校に入り教室へ向かう。
あれから下駄箱を開けた事はない。
教室に入るはいいが生徒の数も少なく皆どこか怯えた様子だった。授業も上の空。
ああ、あれか。土日で並盛中の風紀委員が無差別で襲われてるとか。風紀委員と言えば雲雀が黙ってない筈。いつか行動起こしそう。
遅刻に関しては教師は何も言わなかった。生徒達も今ばかりは俺に何も言わない。スカスカに空いた席に着くがどうも聞く気になれない。獄寺と山本は居るが沢田の姿がない。まさか襲われてるなんて事は…ないだろう。獄寺は俺と同様遅刻し来たばかりらしいが携帯の電池切れたと言って帰った。なんて自由な奴。山本は教科書広げて寝てる。…これはいつもか。
かったるい授業を受ける気はないし今日も応接室に行こう。
「あれ、どこ行くの?」
…誰だっけコイツ。
派手に制服着崩した髪ツンツン野郎。俺に普通に話しかけてくるってことは変な奴に違いない。
『秘密』
そう言って来たばかりだが静止の言葉も聞かず教室を抜け出した。
応接室に行ったはいいが誰もいなかった。雲雀の姿も見えない。
やはり例の事件のせいだろうか。屋上にいるといいが…。
「貴方は、」
『え…』
そんな淡い期待も虚しく、通り掛かった風紀委員に聞くと雲雀は一人で敵地に向かったとの事。一人で充分だと。なんて無茶するんだ。多分頭に血が上って冷静に考えられなかったに違いない。草壁さんは襲われた他の風紀委員の見舞いに行ったとか。
因みに俺は何故か有名らしい。雲雀とよく一緒にいるからとか。…出来れば目立たなく地味に過ごしたいと切実に思う。
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