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今日の事を振り返ってみる
今日は友達の部活の手伝いに借り出され
日曜日なのにも関わらず 学校に行こうとしたんだ

日にちもリンクしてるこの世界のテニス部は
昼からの練習に行こうとした日吉達に会った


みょうじなまえはマネージャーとして学校に行こうとしていたので

今 その体にいる私は
スクバに入ってた体操着に着替えてマネージャー業をする事になった



教えてもらいながらやるマネ業は
小説なんかで読んでたものより大変で

やっぱり テニス部の練習がそれ程ハードという事がわかった


一応 レギュラー専門マネージャーという事で
平部員の分は他のマネージャーがやってくれるのが唯一の救いかもしれない



半日の練習は
忙しさであっという間に過ぎた


見えるレギュラー陣の練習姿には
やっぱり感動し見惚れてしまっていたけど


着替え終わり片付けを済まして
今日は解散となったが

私の帰る家がわからない


「そうだ みょうじこれがお前の住んでいた家だ」

「有難う…ございます」

「どうせわかんねぇんだろ」


跡部から渡された紙には周辺の道が書かれた地図に家までの道順がペンでなぞってある

それを頼りにすれば なんとか一人でも家にたどり着けるだろう


「日吉 みょうじを家まで送ってやれ」

「は…?」

「お前世話係だろ?日も落ちるのも早くなってきたんだから何かあったら困る」

「ち 地図があれば大丈夫ですよ!」


いくら世話係になってもらっても
そんな事まで迷惑なんかかけてられない

必死に笑顔で大丈夫と言って一足早く部室を出た


広い校内から出るのも周りをキョロキョロと見渡してしまって出るのに時間がかかってしまったけど

意外と学校から近そうな地図を手に歩き始める


「おい どこ行くんだ」

「え…?」

「そっちじゃない」


振り返ると さっきまで部室で面倒くさそうな顔をしていた筈の日吉がいて
日吉は私の持っていた紙を奪うと前を歩き出す


「私 一人で帰れるから大丈夫だよっ」


慌てて紙を取り返そうとするけど
その紙を高く上げられてしまい取り返せない


そんな私に少し気を良くしたのか ふっと笑った


「地図もまともに見れない上にチビなんて救えないな」

「っ!」


そのまま猫じゃらしで遊ばれてるように飛び回る私

きっと クラスの男子にされたらムカつくんだろうけど


こんなくだらないやりとりなのに悔しいよりすごく楽しい


「地図くらい読めるよ!」

「あぶねっ」


赤信号に気づかず
前に飛び出しそうになった私を日吉が腕を引っ張った

丁度 白い線を踏み越えないように車は止まっていたので朝のように目の前を車が通り過ぎるような心臓に悪い事はなかった


「…お前朝から学習してないな」

「…ごめん」

「ほら」


返された地図を受けとるけど
そんなに飽きられてしまったのだろうか

舞い上がってしまって恥ずかしい

大人しく日吉の一歩後ろを歩く


暫くすると ビルと間違えるくらい高いマンションが見えてきた


「ここだな」

「有難う…」


もう家に着いてしまった

背を向け元来た道を歩いて行く日吉


本当は長い夢の中なのかな
ねぇ 明日も日吉に会えるの?


「まっ また明日!学校でっ」


背を向けたまま 軽く手を上げてくれた日吉の背中が見えなくなるまで私はマンションに入らなかった

つい 口から出てしまった言葉だけど
日吉も本当は早くこの世界のみょうじなまえと会いたいんじゃないの?


あの サバイバル生活で
個人キャラとHappyEndを迎えたのかはわからないけど
やっぱり みょうじなまえに会いたかったんじゃないの?



明日も みょうじなまえの体に入った私でもいいの…?

明日なんかあるかわからないけど
まだ私はここにいたいと願ってもいいですか…




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あきゅろす。
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