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「っ あぶねぇ!」


急に引かれた腕
感じる温もり


さっき
私の意識は途絶えた筈だったのに


目の前をトラックが猛スピードで通り過ぎのが見えて
心臓は慌ただしく動き 持っていた携帯は手からするりと落ちた


「携帯見ながら歩くなよ」

「す いませ…?」


とりあえず助けてくれた人にお礼を言わないとと思い振り返って私の思考は止まった


嘘だ
だって こんなとこに実在してる訳がない


何度もまばたきをして確認するけど
その顔が自分の妄想のし過ぎで別の人に見えた訳じゃなかった


「…どうかしたか?」

「えっ…と…日吉 だよ…ね?」

「あの一瞬で頭おかしくなったのかみょうじ」


状況が全くわからない
とりあえず落ちた携帯を拾おうとした時に見えた袖が

いつものブラウスと違う半袖って事に気づいた


スカートも見るけど違う

携帯を拾って暗い画面に顔を写して確認すると


私じゃなかった


「…私 だれ?」

「みょうじ?」

「なんで私の名前知ってるの?」

「は?」

「ねぇ なんで日吉がここにいるの?」


「日吉ー!先に行かないで待っててくれたっていいだろ」


遠くから長身の男の人が走ってくる

まさか 日吉がいるならここにいてもおかしくはないけど


「…ちょた?」

「え?みょうじさん?」

「なんでちょたまで…」

「日吉 みょうじさんどうかしたの?」

「わからない」

「…とりあえず 跡部部長に連絡した方がいいかな」

「そうだな…」




*#

あきゅろす。
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