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ゴミ捨てを終えて部室に向かい
昨日やったマネ業をメモしていたのを見ながら作業を進めていく

時間をみつけては
他のマネの仕事も手伝った


昨日より 時間の流れを早く感じながら片付けを終えて
部室を出ようとすると
先に部室を出てた日吉が待っていてくれた


「…一人で帰らしたのがバレると先輩達が煩いからな」


それだけ言って先を歩く日吉

追いついて隣を歩くが会話はない


日吉ともし 会えたのなら
ファンブックには書いてなかったいろんな事を聞きたいって
ずっと思ってきたのに いざ本人を目の前にすれば何も言えなくて


昨日じゃれながら帰ったのが嘘のようで



こんなに 時間を惜しんだ事があっただろうか
早く明日になって早くこの日常から逃れたいとばかり思っていたのに

この無言の時間がもどかしくて
大切な思い出にしたいのに


そんな事を思っていれば
いつの間にかマンションが目の前にあって
日吉の足が止まった


「じゃあ」

「あ…………送ってくれてありがと…」


私が返事する前に歩き出した日吉に声は聞こえただろうか

日吉の後ろ姿を見送りマンションの中に入る


お風呂に入ってすぐにベットに転がった
何も食べる気がしない

携帯を開くと やはりまだディスプレイの時刻は動いてない




今日はいろんな人に助けられた

私はなんの為にここに来たの?
みんなに優しくされる為?

そんな訳ない そんな事をしてもらっても向こうはなんの利益すらないのに


なら 私がする事はなんだろう
役に立とうと考えたくせに 私が何かしようとすると助けてもらってばかりじゃないか


明日もくるのなら
優しいテニス部の人達の手伝いを精一杯しよう

大丈夫 まだこの世界に慣れてないから
いつものように出来ないだけ




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あきゅろす。
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