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一人の時間
なまえが居ない今はやることがないから
俺は点字の本を指でなぞりながら読んでいた


ガチャン


「おっ おかえりー遅かったな 病院混んでたか?」


玄関のドアが開く音とスリッパの音が聞こえる

その音以外なまえがいる事を確認出来ない

スリッパの音は後ろのキッチンの方に行きビニール袋のガザガザした音だけが聞こえる


「どうかしたかー?」

「………女の子だって」

「ま、マジ…っ!女の子か!!」

「………」

「何?男の方がよかった?」


反応を示さないなまえに俺はおどけたように言った
さっきまで聞こえてたビニール袋の音が止んだ


「……っ私みたいにブスだったらどうしよぉ」


俺は手探りで立ち壁を伝いながらなまえのいるキッチンに向かった
なまえをみつけて 後ろから抱きしめてなまえの頭に俺の頭をのせた


「なまえはブスなんかじゃねーよ」

「私の顔見たことないでしょ」

「見なくったってわかんだよ」

「嘘だよっ!!」

「可愛いよ お前は」

「…あんな事故に合わなくて、目が大丈夫だったらこんな事になってないよ…絶対っ!」


頭を離してなまえの髪を優しく撫でた


「いーや?こうなる運命だったんだぜ 絶対、な」


俺はでこをなまえのでこらへんに合うように触れた


「っ…!」


なまえは振り返って俺を抱きしめ返してくれた













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