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結局
私は胸くらいまでだった髪を肩につくかつかないかくらいの長さに切った

短いのなんて久しぶりで
鏡を見る度に違和感


でも ちょっとでも可愛く見られたくて
髪を巻いてみたりした



集合時間少し前に体育館に着くとまだ切原くんは来てなくてもう一人の男子だけだった


「おはよー」

「おう」


…あれ?
髪切ったのに気づかない?
そんなに変わんない?

切原くんがくる前にもう一度鏡でチェックしようとトイレに駆け込んだ


戻ると切原くんは居て
物音に気づいてこっちを見た


「おはよー」

「うん ねぇねぇ…どう?」


切原くんが言ったから切ったんだよ?
気づいて なんか言って…


「……やけにお洒落してると思ったら髪切ったんだ」

「!うんっ」

「マジだ!俺気づかなかったー」

「てか 決断はえーよ」

「ど、どう?」

「いいんじゃね?」


似合ってないなんて言われたらどうしようかと思ってたけど
よかったぁ…



そのまま卒業式は順調に進み
終わった


「あー終わったなぁ」

「昼前だから腹減ったよ」

「確かにー」

「先生に昼飯代出してくれねーか頼みに行こうぜっ!」

「んーくれるかな?」

「おう!お前らお疲れ様」

「先生ー」

「頑張ったからなー 一人1000円ずつな これ先生のポケットマネーだから」

「マジで!?先生太っ腹!!」

「ありがとうございまーす」


まさかの先生の自腹でおこずかいがもらえるなんて
三人でにやけながら 事務の女の人と一緒に先に職員室に荷物を片付けた


せっかくだから
写真がほしい…

しかも三人だから結構アップで撮れるよね?


「ねえ…しゃ写真撮らない…?」

「えーマジかよー」

「いいじゃん!記念に」

「俺達卒業してないのに?」

「そうだけど…」

「女子ってこういうイベントの写真好きだよなー」


もう一人の男子の方が結構渋ってて
切原くんとさえ撮れればいいのに…

まぁ 二人でなんか撮ったら好き丸出しだから無理なんだけど


「…いいじゃん みょうじが髪ばっさり切った記念って事でさ」


切原くんがにっこりと笑顔で言ってくれて
事務の人に頼んで撮ってもらった

私が髪ばっさり切った記念って事で
私は真ん中に 切原くんは真横に…


「あっ ごめんね、ぼやけてるからもう一枚撮るよ」

「はーい」

「……はい、撮れたよ」

「ありがとうございます!」


事務の人から受け取った私のスマホの画面には三人写ってたけど
もう一人の男子だけ私から結構離れた位置にいた


「なんでお前こんなに遠いんだよ?」

「だって カップルに見られたくねーじゃん」

「みょうじしか見ないんだから別にいいだろ?」

「あー てかさっさとどっか行こうぜ?」

「ならさ ##name1##のバイト先のカラオケ行こうぜ」

「いいな!」

「えっ 私のバイト先?」

「別に問題ないだろ?」

「寧ろ私いるから社割きくよー」

「マジで?やった!てかみょうじ歌上手いの?」

「みょうじ歌上手すぎて惚れそうになったから俺途中で席外した」

「切原くんずっといたじゃん!」

「あれ?そうだっけ?」


まさか
この1000円で しかもカラオケに行けるなんて思わなかった…

また 切原くんの歌声が聞けるなんて…


カラオケに着いてルームプレートを持って部屋に行った
席は隣になれて 切原くんが使ったデンモク、マイクが回ってくる
嬉しすぎる…




こんなにいいことだらけで大丈夫なのかな…

今日撮った写メ
一枚目は 私だけピースしてる

二枚目は 切原くんもピースしていて距離がまた少し近くなってた


どんどん
好きって 気持ちが出てくる






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あきゅろす。
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