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「あっ サッカー部のエースのなまえちゃんの彼氏来たよ」

「本当だぁ 相変わらずかっこいいよねー」

「ほら行ってきなよ」

「…そうだね」


私が席を立ちお弁当を二つ持つとカレシは笑顔で私に手招きをする

私が近づくとカレシは手招きしてた手を伸ばし私の右手を握って
そのまま屋上に向かって歩き出した


私より大きい少し汗ばんだ手が気持ち悪かった


屋上に行く途中の廊下、階段でカレシの友達や私の友達は私達をみてはやし立てた

カレシは満更でもない顔をしながらその友達に手を振る


その時に握っていた手に力が入って痛かった



「俺は自慢だなぁ こんな可愛い彼女がいて、みんな羨ましがってるよ」

「そんなことないよ、私の友達も羨ましがってるもん」

「今日も美味しいお弁当ありがと」


面倒臭い
なんでカノジョはカレシに弁当を作らなくてはならないのか意味がわからない


「なまえ 好きだよ」

「……私、も」



ヘドが出る
気持ちのない
幻想のコイビトごっこ




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