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屋上につくともう生徒は登校し始めていて
ざわざわしていた
丸井くんはすぐには降ろしてくれなくて
少し力を込めて私を抱き締めると名残惜しように
ゆっくり降ろしてくれた
「…丸井くん…?」
「俺のことなまえが信じられないって言うならここから大声でお前のことどう思ってるか言ってやるよ」
「え?」
「なまえの彼氏なんだっけ、サッカー部のエースだっけ?あんな奴を敵に回したとしても全国大会二連覇のテニス部の天才丸井ブン太が劣る訳ねーし」
にっこりと笑った丸井くん
この笑顔は偽り?
…ううん
もう なんにも考えたくない
「ほら 今だ、お前の彼氏も来たぞ」
「丸井くん…」
「どうする?」
「…」
「ん?」
「ねぇ 丸井くん」
私は金網に近寄った
丸井くんも近寄って隣に来てくれたのを確認して
丸井くんの袖を掴んだ
「…やっぱり 私はこの町で…これからもちゃんとやれるかなぁ」
「俺もいるから大丈夫だろぃ」
「…」
「俺を信じろ」
「……あのね、やっぱり怖いよ…今までのこと全部リセットしたい…」
私はそのままうずくまった
丸井くんは
私を包むように抱きしめてくれた
…やっぱり
この温もりを離せない…
でも
一人になりたくナイ
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