謎の集団がトバリを襲撃してから何日か経った。町に変わりはなく、襲撃されたことが嘘のようだ。しかし、育てやであるレイジのところには変化があった。
コンコンと軽いノック音。そのノック音にレイジは顔をひきつらせ、しばし動きが止まる。
しかし、また音は鳴る。
このまま居留守を使おうか。ふと頭をよぎったが人の良い彼にそんなことができるわけがなく、結局開けてしまうのであった。
「…こんにちは、…」
苦々しげなレイジと対象的に、にやにやと意地悪そうな笑みを浮かべて立っているのは先日トバリを襲撃した、サターン。
「あの…」
「何度も言うが、君のせいで我々に多大な悪影響が及んだ」
「オレだって何度も言いますよ。あなたたちのせいでトバリが大変だったんですから」
しばしの沈黙。それを破ったのはサターンだった。
「茶でも淹れてくれないか?」
正直ムッとしたレイジだったが、一応キッチンへ移動する。
「…どうぞ、」
「どうも」
またも沈黙が流れる。
「…なにしに来たんですか」
「君のトレーナーとしての素質を買ってね。ギンガ団勧誘に来た」
「断ります」
「その答えは想定内だな」
「それなら早く帰って下さい」
「諦めるとでも?」
次にサターンが起こした行動は、レイジを混乱させるのには十分すぎた。
「…なっ……!」
「今日はこのくらいにしておこう」
それではまた、と、彼は去っていった。
(…い、今の……キ、ス……?!)
レイジの頭の中は混乱でぐるぐると渦巻いていた。
彗星のごとく
090502
:D これ連載に出来なくもないですね!やっちゃおうかな←
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