久しぶりのサトシからの連絡に驚いた。それも夜に。
「さ、サトシ?!」
「よ、久しぶり!」
相変わらずニコニコしちゃって。元気そうでなによりだけど。
「こんな時間にいきなりどうしたの?」
「いや、昼間はジムが忙しいかなって思ってさ」
「へーえ、アンタにしては気が利くじゃない」
他愛のない会話でもすごく嬉しい。それにしてもどうして急に電話なんて。嬉しくないわけじゃない。こんな日に、話せるなんて最高。
「今日ってさ、ばれんたいんって日なんだろ?ヒカリから聞いたんだ。特別な人に贈り物する日だ、って」
「それは、そうだけど…」
「昼に郵便屋さんに頼んでおいたから明日には着くかもな!」
「そうなの?」
平静を装うのが難しくなってきた。バレンタインっていったら好きな人に贈り物すること。サトシは私を選んでくれたんだ…!
「サトシ、来月の今日はホワイトデーっていうの。私はその日にサトシにプレゼントするからまた連絡してね」
「カスミから?うわー、楽しみ!」
「そろそろ遅いから…またね!」
「おう!」
やばい、顔、真っ赤…。サトシの笑顔があんなに眩しいなんて。何をあげようかな。
ひとりだけ、
とくべつに
100210
title:ひよこ屋さま
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