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「今回の行動の目的は、月の石です。こんなところまで邪魔してくる輩はいないとは思いますが、万が一、邪魔されたら倒して下さい。では行動開始!」

私の合図と共に散る団員たち。ああ、ため息が出る。月の石?わざわざこんな、ピッピしかいないような山に来てまで価値のある石だとは思えない。しかし、アポロさんが「月の石はどうしても必要なのです」なんて言うから仕方なく責任者。全く面倒だ。さて、私も探しに行かなければ。

「ロケット団?!」
「行け、ズバット!」

すぐ近くで声がした。嫌な予感がする。こっそりのぞいて見れば、案の定、あの生意気な少年。しかもまたバトルに勝っている。それなら、早いところ石を見つけて撤退するしかない。
そう思って向きを変えた瞬間、

「あ、お前!」

見つかった。思わず舌打ち。

「なにしてんだよ!」
「あなたに関係ありません」

一刻も早くこの場を立ち去りたいが、それは無理な話のようだ。少年はボールを構えて臨戦態勢。

「ロケット団のすることなんて、どうせ悪いことだろ?なら、僕が止める!」
「そうはいきません。なにもバトルが全てではないでしょう?私は目的を果たします。さようなら」

フラッシュを使い少年の目がくらんでいるうちに、石探しを再開する。ところが。

「したっぱたち、石はありましたか?」
「それが…」
「どこにも…」

返ってくるのは否定の言葉ばかり。本日何度目だろう、ため息が出る。

「おい、石って…もしかしてこれのこと?」
「?!」

つくづく邪魔者だ。あの少年が現れてからロケット団は失敗ばかり。今、彼の手にあるのはまさに探していたもの。

「それを寄越しなさい」
「断る」
「それなら力づくで奪うしかありませんね」
「やれるもんならやってみろ」

結局バトル。
結果?聞くのは野暮ってものじゃないですか?





091230




あきゅろす。
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