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ある日のこと。オレは見てしまったんだ。あのことは絶対に忘れないだろう。いや、忘れたくても忘れられない。

いつものようにアポロのやつに任務報告をしに部屋へ行った。
そうしたらドアが少し開いていたからいつもアポロは一人のときになにをしているのか、好奇心でいっぱいになりこっそり覗いたんだ。

そうしたら、なんとアポロのデスクには大量の菓子類。それだけならまだしも、更にはアポロの、オレたちには一度も向けたことのない笑顔。
なんだ、あいつ…!
あの無表情の顔の下にはそんな…甘党だったのか…。

…オレはどうすれば良いんだ?報告はあとにするか?今入るのは多大な勇気がいる。オレには無理だ!笑ってるのが逆に怖い。

さぁどうする、オレ!

「あら、ラムダ。アポロの部屋の前でなにしてるの?さっさと入ったら良いじゃない」
「アテナ!ちょ、待っ…」

遅かったーっ!禁断の扉開けちゃったーっ!いや、まぁ、元々開いてたけどな。

「アポ、…ロ…?!」

あーもうオレ知らない。

「アテナ、ラムダ…!」
「アポロ、あなた…名前の通りだったのね…」
「いや、違うんです、これは、したっぱたちがサボって菓子などを食べていて、没収したとかであって、決して私が好んで買ったわけではありませんよ…!」

目が泳いでる。正直、こんなアポロ見たくなかった…。

「嘘つかなくたって良いじゃない!見直したわ!あなたにもそういう一面があったなんて!」

オレもアポロもアテナの言葉に拍子抜けした。

「アポロ、あなたもっとそれを大々的に宣言しなさい!」

どうしてアテナがそんなに燃えてるんだよ…。オレにはアテナの考えが分からない。

「…そうですね」
「?!」
「アテナの言う通りです!なぜ隠す必要がありましょうか!いや、あるはずがない!私は菓子が大好きな甘党です!文句のある者はクビです!」

えええーっ!開き直ったと言うか目ざめたたと言うか…。とにかく、この日からアポロは変わった。驚くほどに。

「と、いうわけでラムダ。買ってきなさい」
「オレ?!」

ついでにオレも幹部兼菓子買い係になった。アテナ恐ろしい…!





091023
:)ランスのシリアス2つ書いといてこれって…ランスで明るいの書きたいなぁ





あきゅろす。
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