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ターニケット‘H’
ターニケット続き、穏やかに狂ってるし、雲雀ちゃん哀れ。
単品でも読めます。

つなひば要素濃いめ、汚いめ…というか小さいほうのスカあり、お気をつけて。ややえろす














そいつがいつの頃からこういう変な趣味を持ち始めていたのかは知らない。

(最近まで、しがない草食動物だったはずなんだ。沢田綱吉は)


雲雀恭弥は休みの日になる度、その沢田に監禁されるようになった。

毎回だ。
雲雀は毎回、金曜日の放課後に沢田綱吉と殺りあい、必ず負かされ、そのままどこか地下室のような場所に閉じこめられて、月曜日の早朝には解放される。

監禁中は体を拘束されるが暴力はない。
沢田はしょっちゅう雲雀の傍にきて、世間話をしたり体を拭いたり、かいがいしく世話を焼く。

(まるで監禁“ごっこ”だ、)

が、その監禁ごっこに雲雀は最初なかなかに苦しめられた。
食事は雲雀好みの和食だが、手足の自由が奪われているせいで沢田に「あーん」して貰わないと食べられなかった。

(最初、死んでもいやだと突っぱねたら機嫌を悪くした沢田が僕のお尻に食事を詰め込んだきたから、仕方なく口で食べるようになったんだっけ、)

それどころかトイレすら沢田の手で世話されなければならないのだ。
当然我慢するしかない雲雀だったが、二度ほどベッドに粗相をしたあたりでこれも諦めた。

「あ〜あ、可哀想にヒバリさん、…漏らしちゃったんですか?」

「我慢しちゃダメでしょう、体に毒です。子供の頃言われませんでした?」

あまりの悔しさと恥辱に歯をギリギリ食いしばると、沢田は肩をすくめて困ったように笑った。


沢田綱吉は可愛い顔をしてるクセに、本当にとんでもない怪物だ。
雲雀が勝てば雲雀が沢田をサンドバッグやら奴隷やらにして良いという条件だが、心外なことに一度も咬み殺せていない。

こんなに沢田が強いなんて思ってもみなかった。
体が小さなものの特性で動きが機敏である上に、力でも彼より勝る。
グローブで得物を掴まれたら、次の瞬間には一撃を喰らってホワイトアウトだ。

素晴らしく強い。


監禁に慣れてくると、雲雀は金曜日がくるのがだんだん待ち遠しくなってきた。

(慣れって怖いね、)


「ねえ、今日の僕はどうだった?」

何度目かの敗北後。
その夜のおかずは雲雀の好きなハンバーグで、彼は餌付けされる猫のように沢田に向かって口を開けた。

「いやらしい顔でトンファー振り回してましたよね、」
「何ソレ、意味分からない」

溢れる肉汁が雲雀の舌を悦ばせる。
焼き具合も完璧だ。
大根おろしとポン酢でアッサリと食べるハンバーグは、特に食が進む。


沢田は無心に夕御飯を食べる彼の髪を満足げに撫でた。




***

「恭弥!」

久々に会う家庭教師が、満面の笑みで中庭から手を振ってみせた。
雲雀はツンと顔を逸らす。

内心嬉しいのに照れてしまう雲雀が取るいつもの行動だが、この日は本当に煩わしかったのだ。

だって今日は金曜日……沢田綱吉と過ごす週末。
途方もなく強いヤツを相手に思い切り暴れられる貴重な日だ。
暇ではない雲雀だが、気がつけばしょっちゅう沢田綱吉のことを考えている。

これだけは誰にも邪魔されたくない。

「ツナと遊ぶんだろ?だったらしようがないな」
跳ね馬が、沢田と自分が興じる遊びを知っているのには驚いた。
ヤツはどこまで話しているのだろう?

(どうか、僕が泣きながらお漏らししたコトまで告げ口してませんように)

雲雀がじいっと見返すと、彼はふにゃんと相好を崩して抱き寄せてきた。
大きく逞しい胸に包まれると、まるで雲雀は今まで得られなかった愛情を一身に取り戻していくような錯覚を覚える。
それは肉親との間にある情に似ていた。

雲雀はディーノにとって初めての教え子であり、そのせいかディーノは彼を『どうしようもなく愛おしい』と言うのだ。
初の教え子の傍若無人な振る舞い(自覚くらいはある)にも当初から寛容で、ワガママは何でも聞いてくれた。

セックスをすることもあるが、それは雲雀にとって恋人同士の、愛情を確かめ合う手段ではない。
ディーノはいつも丁寧に愛し、気持ち良くさせてくれるが、なぜか生々しい肉欲を彼に感じたりはしない。
恐らくディーノの方もそうなのだろう、と思う。


「お邪魔でした?」

苦笑いする沢田はいつ現れたのだろう、雲雀は慌てて跳ね馬から頬を剥がし、そいつに背中を向けた。

恥ずかしかった。
母親に甘えていたのを見られた子供のような気持ちで、雲雀は沢田を睨む。

「ヒバリさんて、案外甘えん坊なんですね」
「……っ」

緩く口の端を吊り上げるヤツは、嬉しそうだ。

「ツナ、からかわないでやってくれよ。俺が抱きつきたかったんだ。な、恭弥?」
ディーノが髪を掻き撫でてきたから、雲雀はぶんぶん頭を振って全力で拒んだ。
どうしてこの男は察してくれないんだろうか。

「ほら、ヒバリさん。拗ねてないで屋上に行きましょうよ?ディーノさんと一緒に居たければ来週にしてもいいですけど…どうします?」

「行くに決まってるでしょ、今日こそきみを咬み殺してあげるんだから」
小馬鹿にする沢田の目が気に入らない。
「恭弥、頑張れよ。うぁ!?いってぇえ〜!」
懲りもせず肩を後ろから押してきた彼の足を踏みつけて、雲雀は屋上へ向かった。




***


いつも思うのだが、本当にここは何処なんだろう?



目が覚めると、やはり其処は見慣れた部屋だった。
(並盛から離れた場所じゃ無さそうだけど)

例に倣って沢田を咬み殺し損ねた雲雀は、また監禁されている。


「ヒバリさん、ご機嫌いかが?」

きぃ、と扉を開けて現れたのは、月曜の朝まではこの空間の絶対的支配者である、沢田綱吉。

「いま、なんじ…?」
「んと、…夜の10時です。お腹空いたでしょう?ご飯持ってきますね」
「待って、」

沢田の言う通り胃は空っぽだが、雲雀は今、空腹とは違う問題でかなり切羽詰まっていた。

「そ、れより…」

部屋を出ようとした沢田はベッドに戻ってきて、雲雀の顔を覗き込む。
雲雀は、もぞもぞ華奢な膝小僧を摺り合わせ、目で訴えた。

「どうしたんです?」

(ああ…、ムカつく、分かってるクセに)
実は限界を突破するほど尿意がこみあげていて、膀胱が破裂してしまいそうなのだ。
目が覚めたのだってそれが原因だった。

「…トイレ、」

お漏らしなんて二度とごめんな雲雀は、掠れた小さな声で懇願した。

「もう我慢できない。早くさせて」
「はいはいっ!すぐ用意してあげますね」

何故、沢田がこんなに嬉しそうなのか分からない。
手慣れた様子で雲雀のペニスをズボンから取り出して、開かされた足の間に口の広い大きめの器を置く。

「さ、出していいですよ、ヒバリさん。ね?」
「むこう向いててよ、」
「え〜。別に見てたっていいでしょう?」

いつまでたっても、放尿を他人に見られる羞恥には慣れられない。

赤く色づいたくちびるが白くなるほど噛んで、雲雀は尿意に耐える。
敗北者である雲雀にも意地くらい残っている。
沢田がこんなに今か今かと至近距離で見守る中で用を足したくない。


「ヒバリさんって相当意固地ですよ、ね!」
「あああっ!?」

力を込めた手でぎゅ!とお腹を押されると、はじけるように雲雀のペニスは熱い液体をほとばしらせた。
体中に鳥肌が立って、ぶるりと震える。


(っ、きもち、いい…)

勢い良く注ぎ入れられて、器が派手な音を立てた。
恥ずかしさで、顔に血が昇る。

(こんなことなら、書類処理中に紅茶をお代わりするんじゃなかった)

「わぉ、いっぱい出てますよ。溜めちゃってたんですね」
「あ、…ぁ…っ」

我慢に我慢を重ねた後の排泄は快感を伴う。
雲雀は沢田の視線を一身に受けながら、膀胱を空にするまでそれを垂れ流した。

「おしっこしてるだけなのに、エッチな顔しますね、ヒバリさんは」

そんなのは知らない。
解放感があるのは確かだが、それ以上にみじめなだけだ。

なみなみと雲雀のそれを湛えた器を床に下ろすと、沢田はよいしょ、とベッドに乗ってきた。

「きれいにしましょうね」

監禁はもう何度も体験してきた。
排泄を世話されるのだって。
だけど、沢田がこんな行動を取るのは初めてだ。

「や、なに…?」
「あは。おしっこ味だ、可愛い」

甘い刺激に視線をやると、雫がついた雲雀のソレの先端を沢田がしゃぶっていた。

「…な、にやって、…!?」

ちゅううっ、と尿道口に吸い付く柔らかいヤツのくちびる。
雲雀には人の汚れた性器に喜んでむしゃぶりつく変態の心理などわからない。

わからないなりに、沢田に常識外れな性質があるのは知っていたので、こいつが一旦思いついて始めたなら自分がどんなに嫌がってもやめないだろう、と予想は出来た。

「、は…そんな、…ッあ…駄目、いやだ、」

しかし、雲雀の弱いところを知り尽くしたように攻めてくる沢田の手管に、雲雀はたまらず腰を引こうと暴れた。

縛られた手足では大して動けもせず、捌かれる寸前の魚みたいに、雲雀は悶える。






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