ターニケット
※闇ツナ→(いろものディノヒバ)
微裏な描写がちょこりと、
話自体はグレー。
ツナ総攻め要素あり
やめてよ、もう!
あたまがおかしくなりそう。
ツナはフライドチキンにガツガツ食らいつき、骨にくっついた軟骨をもクキ、と噛み砕いた。
まだ飲み込むには早すぎた軟骨が喉を無理矢理くだりゆく違和感。
ツナは次のチキンに手をやり(なんで、何で、なんで、)あたまをグルグルさせて。
スパイシーで香ばしいソレにかぶりついた。
(だめだ、だめだ)
(間違ってるよ)
確かな硬さで形成されていたツナの世界の一角は、さっき、チキンの軟骨みたいに砕け散ったのだ。
***
ひとっこひとり、いなくなった学校、忘れ物をしたツナはこっそりと教室に戻った。
グラウンドももう無人、山本も部活を終えて帰宅しただろう。
明日提出のプリントを鞄にしまうと、迫りくる夜に暗さを増す不気味な学校から立ち去ろうと、早足で階段をくだる。
あとは、一階廊下を突き当たりまで行ったら下駄箱だ。
そう思って後ろを振り向いたら、階段を挟んだ向こうにみえる部屋から電気の光がもれていた。
視聴覚室だった。
(誰かいるのかな?)
ふと湧いた好奇心で、ツナは窓からそうっと覗いてみることにした。
ものごとは、余計な詮索から始まることをツナは知らなかったのだ。
案の定、その部屋ではディーノと雲雀が、互いに裸で抱き合っていた。
(うわあっ!?)
思わず悲鳴をあげてしまいそうだったツナは両の手のひらで自分の口を塞いだ。
(あ、あ…)
最初なにが起こっているのか解らなかった。
ふたりは、こんな場所でセックスをしていたのだ。
白い脚が複雑に絡み合って、それがどちらのものなのか判断つかない様はツナからすると、いっそシュールでさえあった。
「だい、じょうぶか、きょうや、」
普段、ディーノはとても柔らかい目でツナを見る、でも今は更に格別だ。
雲雀もツナの知らない表情でディーノの下敷きになっていて、彼の思ったよりずっと華奢な体躯が甘えるように揺れる。
「きょ、や、可愛い…」
囁かれると、雲雀の白い頬がやさしい桃色になって。
(雲雀さん、ホントにかわいい)
(ディーノさんは、キレイだ)
ディーノの手と雲雀の手はしっかり握りあわさっており、時折発せられる声は行為のせいか幾分高くて、まるで女の人同士みたいだ。
(…帰らなきゃ、俺)
今日の夕御飯がフライドチキンだったのを思い出して、ツナは下駄箱に向かった。
奈々が、ツナの帰りを待っている。
***
(そっか)
(今までずっとどちらにしようなんて悩んでた俺が、馬鹿だったんだ)
喧嘩しないよう等分に分けられたチキンは残りひとつ。
ランボがうっかり落としたチキンに大泣きしていたので、ツナはそれを恵んでやって部屋に戻った。
(俺はボンゴレのボスだ)
(ディーノさんとヒバリさんは、)
(両方とも俺のモノになるべきだ)
標的は、敬愛する兄弟子と憧れの先輩。
ツナは、ふてぶてしい笑みを浮かべ赤ん坊に告げた。
「なあ、手伝えよリボーン」
腕の中のリボーンが、顔を曇らせた。
「俺だけじゃ足りねーのか、ツナ」
「なに?妬いてるのリボーン。お前は特別だって…心配するなよ」
ぷにっとした頬にくちびるを押し付けるとリボーンは瞼をとじた。
まるで全てを諦めたようなその姿に、ツナの征服欲が満たされる。
(ヒバリさんと、ディーノさんを俺の両側に並べてギュッとしたら、どんなに素敵だろう!)
想像すると、早くも胃に隙間が空いた気がして、ツナは最後のチキンをランボに与えてしまったことを後悔した。
(ほっぺの触り心地はきっとリボーンが一番だけどね)
この暴君が願いを叶えるまで、あと数ヶ月。
*******
自分で書いててもわけわからぬ
ひばりさんがツナにおちる続編に続きます。
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