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中学生協議会
※全体的に中学生男子のくだらない日常風景

※みんな少しおかしいけど一応ノン気揃い

※やや、つな→←ひば気味といえなくもない




O.K?







「僕の学校で何してんの君たち」

土曜日の放課後、雲雀がぶらぶら校舎をうろついていたら2年A組の教室に数名の草食動物がたむろしていた。

ボンゴレとかいうよく分からない群れの一味だ。
沢田綱吉と獄寺隼人、山本武に笹川了平。

机を2つ寄せてパンやスナック菓子を広げ、めいめいに椅子に座ったり、机にもたれたりしてどうやら昼食を楽しんでいる様子だった。

「ヒバリさん!」
「よっ、ヒバリ」
「おお良く来たなヒバリ。極限盛り上がってたところだ!おまえも座れ!」

「授業が終わったらすぐに下校の校則を知らないのかい?早く片付けて帰らないと咬み殺すよ」

「んだと!?」
「まあまあ獄寺くん」

雲雀が厳しく下校を促すと獄寺が椅子を蹴飛ばし立ち上がったが綱吉にどうどうと宥められて大人しく座った。

「君も君だ、沢田綱吉。僕は終業後、応接室に来るように指示したはずだよ」
「えー。オレ、昼ご飯食べてから行くって言いませんでしたっけ。あとで行こうって思ったんですけど」

綱吉はもしゃもしゃポテチを頬張り、慌ててオレンジジュースを飲み込んだ。
「ツナまだほとんど食ってねーじゃん」
そんな綱吉を労るのは山本だ。
ひとのいい笑みを見せ綱吉の背を撫でる。

「メシ食い終わるまで待ってやってくんねーか?おまえも此処座れよ」

群れるなんて冗談じゃないし山本の意見など聞く気もなかったが、綱吉の食事を邪魔するのはどうかと雲雀は思う。
ただでも肉のつかない華奢な子だ。
それに独り応接室に戻り食事中の綱吉のかわいいサービスショットを奴らだけに見せるのは気に入らない。
山本が綱吉の隣りの椅子を引き、綱吉が無邪気にどうぞと座面を叩くと珍しく座る気になった。

「ね、ね、ヒバリさんはどの女の子がお好みですか?」
ポテチの油っ気にまみれた指先をペロペロ舐め、綱吉はヒバリの膝にパサリと雑誌を広げた。

「なにこれ」
「極限エロ本だ!どうだヒバリ!」
「ね、ねっ、どの子?どの子ですか?」
「……」

エロ本なんて、僕の並中になんて不浄なモノを。
思うより、急に目の前にあらわれた女子たちの妖艶かつ淫猥な裸体に釘づけになったヒバリはそれを誤魔化すように何でもないフリをしてページをめくる。
綱吉の食い入る視線を感じながら、ヒバリは喪服をイメージしたまっ黒い着物を着崩した女性を指差した。

「くだらないけど…そうだね、この女子なんかは悪くないよ」
「へぇ、ヒバリはわりと大人っぽいのが好みなんだな」
「未亡人的美女か!なかなかコアだなヒバリ!」
「お尻がしっかりした女子はいかにも丈夫な子が産めそうだからね」
「ヒバリさんって、意外にもちゃんとオスなんですね」
「どういう意味だい」
「ひあぃっ!うひひぃっ、いってェー」
頬肉をプチっとつまむと綱吉は気味の悪い笑い声をあげた。

「ね、獄寺くんは?」
「えっオレっスか!?」
雲雀と綱吉のやり取りを歯噛みして見ていた獄寺はパアッと顔を輝かせる。
やっとオレに構ってくださった!と歓喜した彼は雲雀の膝の本を無視し綱吉に詰め寄った。

「オレはっオレは、乳とかそんなの要らねえんです…」
「獄寺くんはお尻派なの?」

たじたじと返す綱吉に獄寺は格好良く微笑んだ。

「いえ、オレは10代目派です!」
「ごめんよく聞こえなかった。獄寺くんはどの女の子が好み?」
「はぅ」
ベビーフェイスで満面笑みの綱吉から圧力を感じてさすがの獄寺も目を泳がせた。
山本はニカニカ笑って眺め、了平はエロ雑誌を吟味し、雲雀は綱吉のジュースを飲み始めた。


「オレの好みは、蜂蜜みてぇなきれいな色のふわっふわの髪で、クリクリの大きな琥珀色の目で胸なんか全然なくて、肩幅もお尻も超小っちぇえ…そーゆータイプです……」
「…へぇ…?」

言ってるうちに恥ずかしくなったのかもじもじと肩を狭めていく獄寺は実際たいした美形なのに、どうしてこんなに残念なんだろう。
雲雀はストローでオレンジジュースを吸い上げ物思いに耽る。

「そ、そうなんだ?」
あまりにもハッキリしたビジョンに若干引く綱吉は、(獄寺くんて超ロリコンなんだ)と軽くくちびるをひきつらせたのだった。
「あっ、お兄さんは?お兄さんはどの娘がイイですか?」
何気なく綱吉の手に指先をそっと絡めだした獄寺をこれまた何気なくかわす綱吉は次に移る。

「オレは、この女子だ!」

「「「「…!!!!…」」」」

熱い男が指差したのは、初々しい肢体をビキニで包んだ愛くるしい美少女だった。
すらりと伸びた健康的な手足。
明るい茶色の短髪は外側に元気に跳ね、大きな瞳はどこか無邪気で魅力があるが……

パッと見、どう考えても彼の妹にそっくりなのである。

「極限いい女だ!純真無垢な顔にこの腰つき…実にたまらんな!」

同じことに気付いた山本、綱吉、獄寺は微妙な顔つきで笹川了平を見ている。

「……きみって妹似の女子に欲情するタイプなのかい?」
「「「!!!?」」」

そんな中、しれっと言い放ってプリンのフタをぺりりと開けたのは雲雀だ。
「ちょ、ヒバリさ…」

「……………」
「らって、笹川京子に似ているよ、この女子」

プリンを舌のうえに乗せぷるぷる感を愉しむ雲雀の前で、笹川了平は見る見るうちに青くなりそして赤くなり、最終的に紫色になった。

「オッ、オッ、オレは…」

「オレは京子をそのようないやらしい目で、など、決して、見て、見て、見…ミィ…」

「笹川センパイ!?」

「ウヲーーーー」

呻くように言ったかと思うと、笹川了平はあたまを両手で抱え、教室を飛び出した。

「お、お兄さん!」
「ウガァアアアきょっくげーーん」

「…壊れちまったな、芝生のやつ……」
だが、笹川了平を追いやった風紀委員長は、とろけるプリンの甘味に舌鼓を打っているのであった。

「ってか!ヒバリさんそれオレのぷりんーっ楽しみにしてたのに〜!」

実は綱吉のプリンであった。

「にゃに、文句あんの?ほれ…」
「んむっ…ハゥウ〜〜」
一口、プラスチックのスプーンから頂いたが甘さは綱吉を余計空しくさせる。

「うるさい子だな…あとで草壁にナミモリーヌのクリームブリュレを用意させるよ、それでいいかい?」
「! ラッキー」

解決。

「じゃあ沢田綱吉。きみの好みも聞いておこうかな…」
「オレですか?!」
「ツナは笹川センパイと同じじゃねーの?」
「んーさっきの子も悪くはないんだけどさ、」
迷い無くページをめくる綱吉。ふと、手が止まる。

「えへっ…オレは、えっと…この女の人が好きかな、…っなんてね!」
「! (この女子なのかい!?)」

照れくさそうな笑顔で指差さされた写真を、雲雀は二度見してしまった。
そこには、先ほどの可憐な美少女とは対照的な大柄で全裸の金髪女の姿が……

「外国人かー!まさかツナがそうくるとはな!」
「(本当にまさかだよ)」
「シブいご趣味っす、10代目!」
「だよねだよね!やっぱ巨乳だよねぇ!!」
「(気づいたらどうなの沢田綱吉 この女子は胸の前に肩口やお腹まわりの脂肪のボリュームが…ッ)」

にわかに盛り上がる三人に囲まれる雲雀は納得できないまま、攻撃性すら滲ませるエム字開脚で豊満すぎる乳房を晒し、カメラを睨む碧眼の女性と、ほわわんとはにかむただの中学生男子、沢田綱吉を何度も見比べていた。

「やっぱりオレ、日本人だから金髪グラマーに憧れちゃうんだよね」
「憧れで終わるように願ってるよ沢田綱吉……」

この後……ドン・ボンゴレとなった綱吉がとんでもないムチムチボインの金髪美女をふたりも両脇に抱えながら自慢気に雲雀に紹介し、思わず反射的に咬み殺してしまうのはおよそ十年の月日が流れた後のことであるが、それはまた、別のお話ということで。


「ところで、山本は?」
「オレはどっちかっつーと、こっちの雑誌なのな」
「??なんだこりゃあ…恥濡れの人妻〜商店街のワケ有り妻特集〜…山本、おまえ…」
「ふうん。きみ、並盛商店街にいる女子をそういう目で見てるのかい?風紀委員長としては見過ごせないな」
「こぇえ顔すんなってヒバリ。商店街もいいけどさ、今はツナんとこのおばさんが一番ドストライクなのな!ははっ」

「あははははははははは!二度とウチに遊びに来ないでね、山本」

「え、あ、ごめ…ツナ…冗談だからさ、……」

「ごくり(10代目、顔……)」
「……(すごく怖い顔だよ沢田綱吉)」


なごやかな空気が凍りついて、グラウンドで土煙をあげながら爆走する笹川了平が京子の名を叫ぶ声がいつまでも響いていたという。






おわり




綱吉→大柄なパツ金ボイン好き(のちに男もいけるようになる)
獄寺→10代目好き
山本→人妻好き
了平→シスコン
雲雀→みんなの手前、和風美女好きをアピールしたが実は…






訳が分からない感じですみません。
脱兎!



2010.10.4





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