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時には悪魔のように2

「…!」

突然、バイブレーションを始めたディーノの携帯電話。
相手は分かっている。ロマーリオだろう。

いいところだったのに。
ツナは少々落胆しつつ、電話に出るディーノを見守っていたが……

「どうした、ロマーリ、ォっ!?」

下肢を襲った刺激に、最後は悲鳴になった。
慌てて視線をおろすと炬燵にあたまからズッポリ入ったツナの姿。

「お、おいツナ!」
「気にしないで、ロマーリオさんと話してあげてください」

股間に顔をうずめるツナに育った自身を吸われ、言いようのない快感が走った。

「っう、な…なんでもねぇ…話はなんだよ、ロマーリオ。あン…あ、ふ……」

せっかく仕事の合間を縫って会いに来てくれたのだ、短い逢瀬ではあるが誠心誠意こめて満足させてやらねば、ツナの気が済まなかったのだ。
運良く、奈々は台所にいる。

じゅぽじゅぽ、音を立てて咥えたディーノ自身を出し入れすると、太ももがピクピク震えて限界を訴えた。
「わかった、…すぐに行っ…、くぁあ!」

からだを大きく跳ねさせて、熱を吐き出したディーノ。
「ぷはー良かった、間に合って…ほんとにすぐにいっちゃいましたね、ディーノさん」

炬燵から顔を出したツナの頬は熱さで上気していた。
「電話中にイッちまうなんて…恥ずかしくてロマーリオの顔が見れねーよ」
ディーノはくったりとテーブルに突っ伏した。

「あはは、でも牽制できて良かったかも。ディーノさんが俺のだって知らしめたら、ロマーリオさんはあなたに手をだしたり出来ないでしょう?」
「ロマーリオはただの部下だぜ。まったく…ヤキモチ焼きな弟分だな」

それでも結局、ディーノはツナが可愛くてしようがないらしい。
名残惜しそうなツナを抱き寄せて、額やくちびるにキスを落とした。

「じゃあな、ツナ」
乱れた服を整え、奈々に挨拶をして玄関を出てゆくディーノを見送ったツナ…その顔が一瞬。
引きつった。

「10代目ぇっ、おはようございます!」
去っていくディーノの背中を睨み付けていた人物がコロリと表情を変えてツナに向き直った。
だいぶ非常識に成長したツナがただひとり、かなわない相手――獄寺だった。

「ご、獄寺くん…おはよう……」
「今、跳ね馬のやろーとすれ違ったんですが、もしかしてアイツ10代目のお宅に邪魔してやがったんスか?」
「え、あ…うん、」

そうだった。
昨日、入学式への出席が決まった時、「10代目が行かれるなら俺もご一緒します」と獄寺は宣言していた。

迎えに来た途端、愛しの10代目の家から忌み嫌う年上の男が出ていくのを目撃して、獄寺は早くも嫉妬に燃えているようだ。
険しい眼差しにツナは一歩さがる。

「……10代目から、アイツの匂いがするんですが…何してらっしゃったんですか?」
「うえッな、何も、してないよ!」
しまった、声が裏返った。

「そうッスか…ですよねぇ、10代目にはこの俺がいますもんね?」

目、目が怖いよ、獄寺くん!

せわしなく動く獄寺の手には何故かダイナマイトが。
一体なにをするつもりだったのか、考えたくもない。

「10代目が浮気したらきっと俺、10代目を殺して自分も死んじまいますよ…」
猟奇的な笑みにツナは足が震えた。


ちなみに、ツナには獄寺と付き合った覚えなどなかったりする。
けれど、いつからか始まった獄寺の脳内妄想恋愛にツナが口出ししたことはない。

雲雀、ディーノ、リボーンにバジル、ハル、骸やクロームまで、ツナが味見(H)をする美少年美少女は数多いが、どれも獄寺に気取られぬよう細心の注意を払っている。
バレたら最後、ツナは兎も角として、ツナの大切な人々にもどんな悲劇が訪れるかわからないのである。
(それでも英雄色を好むの言葉通り、ツナは彼らとの蜜事はやめられない)

「あの…迎えに来てくれたのに悪いんだけどさ、俺、風邪気味だから今日の入学式行かないコトにするよ」
「へ…、」

幸い、ツナは獄寺の扱いに手慣れてきていた。
獄寺が看病しますやら何やらと騒ぎ出す前に獄寺の手を取り彼の口を覆わせると、ちょっと背伸びをしてそこにチュッとキスをした。

「んなぁッ!?」

「風邪うつしちゃダメだから、ちゃんとしたキスはお預けね。じゃぁまた明日、獄寺くん」

くちびるをパクパクさせる獄寺に背を向けて、ツナは豪快に扉をしめた。

ああ、風邪気味と言ったからには、今日は外出しない方がいいだろう。

家に缶詰めか。


つまんないなぁ〜とため息をつき、リビングに戻ろうとして。

ふと、ベッドに猿轡を噛ませた雲雀を転がしておいたのを思い出した。
やっぱり捕まえておいて良かった。
彼が居れば今日は退屈しないだろう。


「、の前に腹ごしらえしなきゃね」

朝ご飯は冷めていたが、奈々のオムレツは冷たくても美味だ。

ツナは口いっぱいに頬張ると、身動きひとつ取れず口をも封じられた雲雀にどんなイタズラをするか、考えを巡らせ始めた。






時には悪魔のように 完





***

ごめんなさい
先に謝ります
わけのわからんもん出現


狂愛にちかい愛に生きる獄寺くん、実は虐められたい症候群の雲雀さん、大らかで可愛いディーノさん、横暴で計算高い性格に成長したツナ。

骸だしたかったけど、場所がなかった。
ツナ×骸とクロームの親子丼もすてがたいし、ツナ×ディーノと雲雀の天丼もいいね…


じゃあ、

逃げます!



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あきゅろす。
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