恋愛模様
今度こそは!


そんな俺に気付いたのか雅紀さんは苦笑いをする。


「まぁ、寮についての詳しい事は寮管にでも聞いてくれ」
「うん。分かった」
「あぁそうだ。コレ」


そう言って渡されたものはカードのようなもの。


「何?これ」
「オレのカードキーだ」
「カードキー?」
「部屋の鍵や財布代わりになる。オレのは一般生徒が入れない所とかにも入れるからな。例えば、ココとか」


あ、そう云えば。
皇先輩がエレベーターもカードが無いとココまで来れないとか何とか言っていたような……。

流石金持ち学校。


「ありがとっ」
「いつでも来いよ」
「うんっ」


ナデナデ
って俺、また頭撫でられてるし!


「じゃ、待たねっ」
「ああ」


笑顔で雅紀さんに手を振って理事長室から出る。

よーし!先ずは兄貴のトコだな!
えっと……1つ下の階とか言ってたよな。えぇい!階段上等!
エレベーターなんて乗ってられるかぁ!


「はあ、はあっ……」


無駄に気合い入れたせいか一階降りて生徒会室着くまでにやけに疲れた。
つうか廊下長過ぎ!


「くそ、忌々しい……」


おっと。
生徒会室の扉がまたもや豪華過ぎて口から変な言葉が……。


「たのもー!!」


バァン!!
我ながら意味の分からない言葉を口にしながら豪快に生徒会室のドアを開けた。


「何奴っ!!」


何奴って。
誰だ、こんなにノリのいい奴は。是非とも僕のオトモダチに欲しいぞ。


「あー、森本 直希って居ますかー?」
「んん?直は今ちょっと席外してるけど。君、誰?」
「お……僕は森本 優騎です」


おぉ……!
何かこの人もカッコいいぞ。
このガッコ美形率高いな。


「優騎?!お前もしかして、あの弟!?」


確かに、弟だが。あのって何だ。
オレはアンタみたいなの知らないぞ。





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あきゅろす。
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