僕と愉快な仲間たち!4
さっきの「とばりん可愛いよげへげへ」発言に帷は露骨に嫌そうな顔をする。
「可愛いのは日和の方……てか俺が可愛いとかキモイ」
「いやん。僕はカッコイイのだよ」
「可愛いだろ」
「いやー、あえて言うなら普通でしょ」
大樹が呆れた目で見てくる。
んだよその目は。
喧嘩売ってんのかオラオラ。帷ちゃんが相手になるぞー。
「なあ。お前等ってデきてんの?」
「そんな訳ないだろ」
「じゃぁ何でそんなイチャイチャして二人の世界創ってんの?」
「さあ?いつものじゃれ合いだよ」
「……………………」
まあそんなことはどうでもいい。
さあ大樹。俺達にばれちゃったよ。
これからどうするの?
「俺、ちょっと訳あって族潰し止めたんだ。大した理由じゃないんだけどさ。……だからアイツ等には俺のこと黙っててくれないか?只でさえ何でか絡んでくるのに」
うーん。なるほど。
しかし大樹くんよ。ここで俺があの訳有り変装転校生と云うシチュエーションのBLの熱い友情のように「あぁ!俺らもう友達なんだからあたりまえだろ?!」みたいにはいかないよ!!
「うふふ腐腐腐……どおしよっかなぁ」
「な、そこは普通分かったって言うだろ!!寧ろ協力してやるよって言ってきても可笑しくねぇよ!!」
「ここで普通を求めないで欲しいんだけどな。ね、とばリン?」
「あぁ、……羽鳥、お前だってこの短期間に散々この学園のオカシイ所見てきただろ」
「まぁそうだけど……」
この学園に常識を求めちゃいけない。
これ常識。
ん……?
「なぁ頼む。この通り!!」
そーだなぁ……あ。
そういえば結構前から温存していた計画があったんだった。
「じゃぁ俺にも協力してね」
「ああ。俺に出来る事だったら何でもする」
もう、ダメだな大樹は。
何でも、なんて簡単に言っちゃだめだよ。
人間出来ない事なんてあんまり無いんだから。
そりゃあ空を飛べとか言われてもそんなん無理に決まってるけどさ、死ねって言われたら死ねるでしょ?
確かに、死ねないとか言うけど別に死ぬことは不可能なわけじゃないんだからね。
まぁそんな事頼もうとは思ってないけど。
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