僕と愉快な仲間たち!14


期待通りの王道な展開に口端があがってしまう。
そして運良くもそれを見ていたのは帷と悠人だけ。あんな顔見られたらどうなっていたことか……。


「ひよひよ。大樹の奴どうしたんだ?」


詳細を知らない煉が聞いてくる。
お前ずっと食ってたもんね、あの量を。


「んーとね。大樹ってあんな格好じゃん?それで実は会長を倒しちゃうほど強かったらしくて、興味もたれちゃったみたい。ほら、会長“アゲハ”を探してるし」
「へえー。良かったな、ひよ」
「うん!」


俺が腐男子な事は煉も知っている。
煉を信用した上で自分からバラした。
そして煉は俺の期待通り、引いたりしなかった。


『僕、実は腐男子なんだ!』
『へー!ってか腐男子ってなに?』
『腐男子っていうのは男同士の恋愛に萌える男子のことなんだけど……引いた?』
『え?いや別に引いてないけど。だってひよ、たまにトリップしたりにやけてたりブツブツ何か言ってたりしてたし』
『う゛っ……』
『ていうわけだから安心しろよ!友達だろ?』


思っていたより軽い返答には驚かされたけど。だって、え?何言ってんだコイツ。みたいな目で見られたんだよ?
しかも、いつものことだろ!みたいな!
あれのおかげだとは……情けない。
まあそんな事は良いとして、帰るか。


「春日井君食べ終わった?煉は……終わったよね」
「ああ」
「よし、じゃあ帰ろう」


大樹もいなくなったわけだし、生徒会が居ようと関係ない。
食堂を出ようとしたときに会長が何か言ってた気がしないこともないけど空耳だということにした。どうせ大樹についてだろ。
自分で調べろ。









「お疲れ様、大樹」


先に部屋に帰っていた大樹に話し掛ける。ちなみに煉に入れてもらった。


「これで良かったのか?」
「うん。バッチリ!」


今回のこれは俺が仕組んだことだった。
まあ、若干予想外なこともあったけどね。会長が俺に絡んできたこととか!





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あきゅろす。
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