受け継いだ物』(小説)
「かけがえのないもの」 4/4
「……ポルナレフさん…。
表情が頻繁に変わりますね。
幸せな夢なのでしょうか?」

ジョルノの問いかけに対し、青年は首を捻った。

「さあ………。
今回おれはノータッチだから…
一応、ポルナレフランドの導入はしたぜ?その後は、コイツが思い描いたような夢になるはずだ。」

「それって、普通の夢と変わりないんじゃないか?」

「………。」

「とにかく、夢の中でポルナレフランドを味わって貰えればそれで良いんです。正直、実際には無理ですから。」

「やっぱり無理なのか。」

「普通に無理ですね。」

「あ、起きた。」

見ると、ココ・ジャンボの中でポルナレフが起き上がった。

「おはようございます。
ポルナレフさん。
先程のポルナレフランドの件ですが…。」

「ん?ああ、ジョルノか…。
ポルナレフランドな…あれ…
取り止められるか?」

「え?……はい。
でもいきなりどうして…。」

「はっきりは覚えてないんだが…なんか嫌な予感がするんだよなぁ…。」

「わかりました。」

「で…ものは相談なんだが…。」

「はい、なんですか?」

「日本に…連れてってくれないか?」

「あなたをですか?」

「ああ…。」

「それはつまり…、かつて話してくださった、『空条』のいる場所へ、ということですか?」

「ああ。……無理か?」

「いいえ。喜んで。」

ジョルノは嬉しそうに笑った。

「『空条』は今、アメリカにいます。きっとジョースターさんも一緒ですよ。」


柔らかな風が吹き抜けた。


「急に…思い出してな…。」


「良いことじゃないですか。
仲間を思うことは、素晴らしいことだと思います。
その仲間に会えることは…、もっと…、さらに素晴らしい。」


ジョルノが窓の外を見やると、6羽の鳥が一輪の花の周りに集まっていた。



「かけがえのない仲間…。」


ジョルノはそっと呟いた。


















*fin*


「なぁ、お前って人の夢ん中に勝手に入れるのか?」

「ああ。」

「まじ?」

「夢の中は誰でも無防備だからな。スタンドも出せないし。
始末しようと思えば楽勝だぜ?」

「え…。超強ェじゃん…。」

「そうでもないさ。スタンドを夢ん中に連れて来られちゃあ…勝ち目はない。」

「ど…どうやってスタンド夢ん中に入れるんだ?
教えてくれ、な?」

「ヤダね。」

「お前…まさか俺のこと殺す気か?」

「ま・さ・か、だろ?
お前みたいに面白い夢見るやつ殺すかよ。」

「…俺の夢 見てたのか?」

「結構前からな。
とりあえず願望漏れ過ぎ。
昨日は結婚式挙げてたよな、トリッシ…」

「ゴホンッ!ゴホンッ!あ〜喉の調子が悪いぜ。」

「トリッシュと。」

「空気読めよ!言うなよ!」


*fin02*

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あきゅろす。
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