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金魚花火(注意*こちらは雲雀と女の子設定の綱吉の話です)

*雲雀と女の子ツナ設定ですが、名前は綱吉のままで一人称も「オレ」です。それでも大丈夫と言う方はスクロールお願いします!*
































































金魚花火

「浴衣姿綺麗だよ、綱吉」

今日のデートに家まで迎えに来た恋人である雲雀恭弥は、並盛最強の風紀委員長であり、最強の不良と言う肩書でその名を轟かせている。

彼が通れば皆頭を下げて道を譲る。
彼の一言で国会も動く。

そんな物凄い人が自分の家の前で黒い浴衣に身を包み男らしい微笑みを浮かべて腕組みをしながら壁に寄り掛かり自分を待っていて、そんな優しい言葉を綱吉にかけてくれた。

正直彼は格好いい。

眉目秀麗なその姿に隠れ雲雀ファンは山ほどいるのを知っている。彼が最強すぎて、誰も表だって告白出来ずにいるだけで。
自分だってそんな雲雀を大好きだったのだ。

「綱吉?」

彼から発っせられる声は鼓膜を震わせるし、その切れ長の目に見つめられれば顔が熱くなって見つめ返す事が出来なくなる。

玄関を出て目の当たりにしたその姿に心臓はドキドキと音を立てて煩いし呼吸もままならない程で、本当に困る。


「ヒバリさんお待たせしちゃってすみません…」

浴衣の着付けに時間がかかり約束の時間に遅れてしまった。

今日の花火大会に合わせて18時に待ち合わせをしていたのが18時を30分も過ぎていた。

「こんな可愛い君が見られるなら、待つのも悪くないね」

雲雀が一歩近づいて綱吉の頭を撫でて長い髪をサラリと一筋抄き頬を撫でていく。

指先に触れられた場所から熱を帯びて顔まで紅く色づいて、目には涙さえ浮かんでしまう。

「ヒバリさん格好良すぎです…狡い…」

いつもより可愛いと言って貰いたくて一生懸命お洒落をした。
雲雀に喜んで貰えるかなとドキドキしながら母親に煩く注文して支度した。

それさえも凌駕してしまうほど、目の前の恋人は艶やかに魅了するからいつだって綱吉の方がいっぱいいっぱいになってしまう。

「綱吉…そんな事言うと今すぐ襲うよ?」

「!道の真ん中ですからっ」

「僕だっていつでも余裕があるわけじゃないんだよ…君が隣にいるだけで、その目が僕を見るだけで、その小さな手が僕に触れるだけで………抱きたくなる」

カラコロとなる下駄と、繋がった指先、自分の耳に寄せられ囁かれた熱い告白に弾かれたように雲雀を見上げた。

「ヒバリさ…」

見上げた綱吉の視界、夜空に高く大きく上がった打ち上げ花火と身体の芯まで届く轟音、明るく照らされて映し出された雲雀の優顔。

パラパラと落ち行く花火の残り火が滲んでユラユラと零れ落ちた。

「泣くほど、僕が好きなの…」

「はい…凄く、凄く大好き!」

次々に打ち上がる花火さえも雲雀と綱吉を引き立てる小道具にしかならず、繋がった指先をたやすく引き寄せて胸元に抱きしめた雲雀に綱吉も柔らかくその身を寄せた。


「花火より綱吉がいい」

「……オレもヒバリさんとこうしてたいです」

「うち、行くよ」

暗に外では出来ない事をしようと仄めかされ、恥ずかしくなって俯いた綱吉の頤を掬いあげ顔を傾けると、柔らかく甘い香りのする唇を塞いで人目も気にせずに差し入れた舌で咥内を蹂躙し、何度も柔らかく甘く蕩けるような口吻を繰り返す。

「……ンッヒバリさん…ここ外…」

「キスだけ…皆花火見てるから大丈夫」


後頭部を支えてより深く口吻けると、ガクリと綱吉の小さな身体が崩おれる。

「…ヒバリさんのキス…ヤラシイです。」

「キスで妊娠するなら…君は何回孕んでるだろうね」

クスリと口角をあげて笑う顔に綱吉は、

「順番守ってくださいね?まずはプロポーズからじゃないとダメですからねっ!」

と、雲雀の唇に指を当てて真剣に告げた。

思わず吹き出した雲雀は綱吉の身体をギュッと抱きしめて「はい、お姫様おおせのままに」と呟いた。






雲雀とにょツナのラブラブ花火デートでした!
綱吉と表記しているのは…雲雀さんが、ツナとかツナちゃんとか言うのが嫌だったからですが(笑)全て君にしてもよかったですが淋しいから…

女の子のツナを可愛がりすぎる雲雀さんと、「妊娠」とかそういう事言う雲雀さんが書きたくて(笑)男子な綱吉よりも雲雀がヤラシイとか…

すいさんに触発されて書いた雲にょツナ話でした!

こちらはすい様に捧げます!

桜井綾





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