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トリップ
四十五話
「あけましておめでとうございます!」



年明けだ!

「皆、初詣誘ってくれてありがつ!」

「いやー、晴れ着可愛ぇなぁ…。」

「馬子にも衣裳ってか?」

「しっしーヒドッ!マフラーで首絞めちゃうんだから!」



「キャー宍戸さんが白目ーッ!!!?」



また長太郎乙女かよ!









「あ、ちゃんと皆にお年賀出しておいたからね!」

「お、サンキュ。」

「それはもうエロ雑誌の表紙の如く素晴らしい絵付きで。」

「!?ッちょー!そんな傍迷惑な!おとーさーん!おかーさーん!俺は健全な男子デスカラー!」

チョタがご乱心だわ!

「…嘘だから。」

さて、お参りしなきゃね。











「願い事はナンデスカー願いにくいモノデスカー♪」

「…不愉快だな。」

「ご縁がありますようにー!」

(たまにでもいいです!またこの世界に来られますように!)

よし、萌神様にお願いもしたし!







「くじびきジャンバラヤン!」

「…意味は!?」

「オイスターソースは豆板醤の欠片ー!」

ズボッ

「さてさて、今年の私の運勢は……………!」



な、なんたることだ!



「真田弦一郎も泡を吹く!大吉だー!」

「前振り意味わかんねぇ!……やったじゃねぇか…。」

えー、何々?



「待ち人…エブリバディパッション!んーッ!んーッ!んーッ!!!!」



「ナンヤネンそれーッ!」

知らないよー!いきなり字が消えて…こんな文字に!

「テニスの前にはプロテインジュースを駆け付け一杯☆だって。」

「ドーピングだソレー!」

何なんだ、このくじは!

「皆のはちゃんとしたくじ?」

「ああ、何の変哲もねぇよ。」

「ふーん、まあいいか。さて、景吾の家でどんちゃん騒ぎと行きますか!」

「「「賛成ー。」」」













やっぱりこの異空間はすげぇなぁ。

「暖房ガンガンかけて部屋を暖かくしてある。それからとびきりのおせちを用意した!」

「まあ!またこの子は放屁して!景吾のオボッチャマめ!」

「人を屁こきみたいに言うなアホー!お前が言いたいのは浪費だ馬鹿ー!」

あ、やだ!間違えちゃった!←意図的に。





んー、美味しい!さすが、高いだけある。セレブ気分だわ☆

「あれ?景吾、これってお酒?」

「はっはっは、無礼講だぜー☆」

「コラー未成年でしょ!」

ってかもう飲んでるー!目線が虚ろだよ!



「んーふふふ、みるく〜vv」

ぎやわわわ!この人酒入ると甘えたになるんデスカー!

「ああ、もう景吾ったら、甘えて擦り寄って…猫みたい。」

「…ねぇ、みるく…抱いて?」

ちょい待ちー!こいつホンマモンのネコやー!

(意味の分からない方、両親などに聞いたら恥をかくかもしれません。)

「景吾、ネコだったの?タチじゃないの!!!?」

「わー!みるくそろそろ放送禁止ワードやで!跡部もやめぇ!」



「あ〜ん!忍足、邪魔しないで!」



ズギューン☆

ノックアウトー!

「そ、そうよ!今景吾は私に向かって腰を振る、雌豹なのよ。邪魔したら鹿に蹴られるわよ!」

「…馬や。それに雌豹て何なん!」

「そうですよ!せめて雄に!」

チョタさん、着目点が変よ。





「何か、みるく…いい匂い。」



ちょ、おま、嗅ぐなー!

「…ん…ねぇ…食べていい…?」

「やっぱりタチだお前ー!!!!」



ドカン



「……うわー、回し蹴り…痛そー…。」

あ、つい勢いあまって。気絶しちゃったよ。仕方ないからお化粧でも施してやろうかしら。

「ぱんぱかぱーん、お化粧セットー!」

「ドラ●もんかよ!」

「ふっふっふ、見てなさい?私の化粧さばき。」

アタタタタタタァー!!!!





「すごい、ゴシック調だ…。」

「えぇい、さらにゴスロリドレスじゃー!」

脱がして着せて。

「躊躇なく脱がせられんのも悲しいわぁ。」

最後に髪にリボンを付けて。



「完成!よし、記念撮影!」



パシャ

「さて、しっしー?」

「な、何だよ!何だよナンだよ!」







犠牲者2、宍戸亮。





「ウィッグも似合ってるわねぇ。」

「似合いたくねぇ!」

「宍戸さん!めっっっちゃ可愛いです!」

ぎゃ、告白かよ!

「う、嬉しくねー…。」

とか言って何だかチョタに言われると万更じゃない感じ?うやん!

「しっしー、景吾に寄って?そう、ハーイチーズ!」

パシャ

「異空間ですね。」

「そうだねぇピヨ、こういうのを萌えと感じ取れたら私たち仲間になれるのに。」

それも恐いけどね。







「……ん……う?…!?なんだこりゃー!」

「跡部、俺らはみるくのオモチャなんだよ。」

うなだれる宍戸さんも素敵ね。

「とりあえず景吾姫、亮姫、もっと顔くっつけて!」

「…ぁぁ、……百合や…百合…。」

きゃー!これはもう黒姫と呼ぶしかないわッ!

「ほらッもっと、口がつくスレスレに!」

「……ったく、しゃあねぇ。…ほら跡部。」

「…………はぁ。」



ヒゥアハヒュゥブアー!モエー!



「…し、宍戸さん。」

そしてモノ欲しそうなチョタの顔も激写ッ!

「ハァハァ、ちょっと侑士とチョタ、ゴスパンクな服に着替えてッ!」

「「…ハヒ。」」









そんなこんなで景吾の家で年明けをして、いつも通りのテンションで過ごしたわけですが。



「ただいまーって誰もいないんだけどさ。」

「ヘローみるく!萌えライフ…楽しんでる?」

「え。」

「ちょっと暇でさ。遊びにきちゃったよ。」

「…どちらさま?」





目の前に美人なねぇちゃんが居るんですけど。





「私は萌神。といっても何人か居るから私だけが萌神じゃないけどね。

今、私が受け持っているのはあなたなのよ。でもあなたみたいなメチャクチャな人も珍しいのよ。」

「は、はぁ。」

「つい面白くて…一年も覗き見しちゃった。大体皆、一ヵ月とか半年とかで帰しちゃうんだけどさ。」

ちょっと待て、私の目の前に居るのが萌神様で、長期にわたってこの世界に居させてくれたの?

「OH、神よ貴方は与えたもうた、私にすんばらしい世界を…そして素敵な身体も…そして…あれ?」

居ない!居なくなってるよ!おおい萌神様ァー!

あ、置き手紙。

「えーと、『ごめんね、長い間はそこに居られないの。次会う時は皆とさよならの時かもね。

それはそうと大吉引いたんだー。すごいねー!では。』って、雑談かよ!」

…はぁ、よく考えてみるとメッチャ綺麗な人だったなー。でも、よく分かんない人だった。

あ、また来たいからって言うの忘れてた。うー、失敗。仕方ない。

あ、そろそろ三学期の準備しないとね。

「筆箱に連絡帳、それから雑巾ね。」

よっしゃ、残り少ない異世界人生頑張るべ!



◆続く◆


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く、くじが。意味わかんないですね。(笑)そしてやっちゃいました。未成年ですが、お酒。跡部を甘えたに。
タチ・ネコ、については誰にも聞いちゃダメですよ。(笑)腐女子の使う攻め・受け、と同じ意味ですので。
…さ〜て、三学期が始まっちゃいますね〜。
write.2006/07/17

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