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トリップ
四十四話
「やってきました!火曜サスペンス、温泉宿殺人事件と見せ掛けて実は鼻血耳血フェスティバル☆」

「不気味な旅行名を付けんな!」



「ああ、まだサブタイトルが残ってるの!

『パンティーも踊りだす、たらちねのすっぽんぽん女将〜キワドイハイレグの行方〜』に期待しちゃう!」



「一人でハイレグ探してやがれ!」

はーい、吹き出した人!手ぇ上げてー!管理人は自分で吹き出したそうでーす、ああ痛い痛い。(;´〜`)

「綺麗な銀景色!これはもうラブシュプールを描かなければだね!」

「せやな。ロマンスの神様はきっと微笑んでくれるで。」

おっと出ましたロマンチスト!うわぁ、陶酔してるよ。





「ところで、今回の旅の目的は何だ?」

「ふっふっふ、いいトコに目を付けましたね監督。

実は、私は私の星に帰らなければならない事になってしまってですね、思いで作りに!」

「そうか、お前も苦労しているのだな。」

「かっ監督!目を覚ましてください!みるくのペースに乗せられたら人間として一線を超えてしまいますよ!」

跡部、私を何だと思ってるのよ。









「部屋割りの件だが、みるくと監督は一人部屋、俺らは二つに分かれる事になっている。」

あれ?跡部にしてはまともな意見だわね。

「まあみるくの意見によっては誰と二人部屋になってもかまわないが。」

うっわ、何その自身有り気な顔。

「じゃあピヨ、一緒に寝ようか。」



「…………!?」



バタッ

「あ、倒れた。まあ、冗談として。早速スキーしようか!」









キャー!美形集団のスキーウェア姿!やば、眩し…!!

「天然目眩ましめ!立ちくらみすら引き起こしてますわ!」

「みるく可愛ぇなぁ。」

「侑士こそカッコイイぞ☆」

「テメェらいちゃつくなー!忍足!お前は一人で超上級者コースでも堪能してやがれ!」

「みるくさん、一緒にすべりましょう!」

「テメー長太郎!抜け駆けかよ!」

うんうん。これぞギャグハーの醍醐味。モテる女はつらいねぇ。

「あ、監督ぅー!一緒にすべりましょう?」



「「「「大穴だー!!!!(何故そっちに行くー!)」」」」



だって、あんまり絡んでなかったし。

「みるくちゃん、やるねー。」

「ああ滝姉様!後でお風呂一緒に入りましょうねー!」

「ふふふ、いいよ。」

「「「「予想だにしない出来事だコラァ!!!!(こっちにも大穴かよ!)」」」」











監督って、質の良いコロンの香りがする。

「む、どうした?」

「監督、私…感謝してます。こんな何処にでも居るような私をマネージャーにしてくれた事。」

(何処にでも居ないと思うが。)

「いや、私こそ感謝しているのだよ。お前のおかげで多少浮いていたレギュラーの奴らも、年相応に溶け込んでいた。」

「…監督。」

「今日は楽しみに来たのだろう?」

うっ、ダンディなオジサマ!妖精パックの魔法のようだわ。











「ほーい!」

うわ、がっ君スノーボード?

「キャー!岳人様カッコイイィー!」

「へへ、どうだ!」

「んもー!恋泥棒様め!ほっぺにちゅーしちゃる!」

「へ?……ッうわー!…ミッソー…ッ!!!!」

え、ちょい待ち何その叫び声!ミステリー!









「うおー、さびー!風呂入ろーぜ?」

「だねー。」

さて、露天風呂に来たわけですが。

がらり

「はれ?」



「「「「あ?」」」」



は?

「言い忘れていたがここは混浴だ。」

「「「何ですとー!」」」

バサ

待ってよ!監督もいるじゃん!っていうかバサ?



「ギャー嫌ァー!ア・ロット・オブ=ゴールデン・ボゥルー!!!!」



しかも個性豊かァ!!!!(T□T)

「なんてモノ見せるのよ!私まだ嫁入り前よー!」













「……………ふぅ、やっと一息付けたぜ。」

「一時はどうなるかと思ったわよ。

はぁ、それにしても露天風呂で雪景色、満点の星空…美形な男。パーフェクトね。」

「それについては俺らも同意見だぜ。」

うっとりですな。それにしてもあんなお風呂ドッキリは勘弁してもらいたいものだわね。

「…トラウマるわ。」

「みるくもポロリすれば俺らもトラウマになるからおあいこやん?」

「どさくさセクハラ発言ね。このチャレンジャー。」

訴えるじょ!





「はぁぁ。」

皆とこうやって同じ景色を見られるのも後わずかか。何だか切ないねぇ。

「みるく?」

「わ、何よナルシス景吾。私とドコサヘキサ塩酸?」

「違ぇ。…後でみるくの部屋、行ってもいいか?」

キャ、シリアスには耐えきれないのよ私!じゃなくて、大事な話?

「うん。ヤラシイ事は禁止ね。」

「はいはい。」









うわー、何だろう。やっぱり私の正体についてかしら?どうしよう!

「俺だ。」

「ハヒ。一体どんなご用件でございましょうか?」

きてしまったよ。この時が。

「まだ、話してはくれねぇのか?」

「………私についての事?」

「そうだ。」

やっぱりか!どうしよう…。





「……うん、だってきっと…話したら景吾…ショック受けるよ…?」

「そんなに深刻な問題か?」

「…信じて…もらえない…だろうし…。」

異世界から来たなんてね。

「…卒業式、終わったら話すよ。」

「仕方ねぇな。卒業式まで待ってやるよ。その代わり、何か他の話、しろよ。」

「…実は不登校児でした。とか。」

「そうそう。…は?」

いや、紛れもない事実ですが。

「コッチ来る前はねぇ、学校大嫌いだったんだよ?」

「お前が?」

「うん。でもねぇ、氷帝きてからは変わった。

たぶん昔の私は大事な事、忘れてたんだと思う。だからね、景吾達には感謝してる。」

色々な事、教わったよ。



「学校は楽しいトコとか、友達は宝物とか。」

「そうかよ。何かお前に真面目に言われると…照れるな。」

「ホントは真面目キャラだったんだよ!」

コッチ来たら気も動転して変人になるってモンよ。











「…だとよ。」

へ?

「みるくー!俺、何があっても大好きだからー!」

「ギャー!皆して聞き耳立ててたんかいッ!」

ドッキリかよ!

「俺ら仲間やからな!」

「………もう…ホントに…アンタら大好きだー!!!!」





「よし、記念撮影といきますか!」





なんてサプライズも少しあったけど、私にとって大切な思い出の出来た旅行になりました。





「お、そういえば年賀状書いてないじゃん私!」

慌ただしい年明けになりそうです。



◆続く◆


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『パンティーも踊りだす、たらちねのすっぽんぽん女将〜キワドイハイレグの行方〜』て、AVのタイトルみたい。(笑)
そしてア・ロット・オブ(沢山の)=ゴールデン・ボゥル(金…ゲフッ)…いっぺん気絶しといた方が世の為ですね。
んで、早くも年明けちゃいました!残り少ないトリップ人生、どうなる!
write.2006/07/16

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