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トリップ
十九話
ふあ、朝だ…。確か待ち合わせは11時だったなぁ。

「洗濯物…掃除…支度…うん、いい感じの時間。」

ふいー!家の中さっぱり!さてさて、デジカメ持って着替えて化粧だ!

「とりあえずピュア系なセクシーでいこう。」

いや、どんなやねん!









「もう来てるし!ごめんキヨスミッ!」

「いやー、俺が早く来すぎちゃったん…。」



え?何固まってんの?変!?私どっか変ッ!!!?



「な、何か雰囲気違うね…ドキドキしちゃった!」

「やだ、皆にそう言ってるんでしょ!もー。」

そんな風に言われると照れちゃうし。

「(ホントなんだけどな。)んーと、どこ行きたい?」

「え?えーと、ひとけの無いトコとかホテルじゃないならどこでも。」

「…プッ、あははははは!…みるくちゃんて面白いね!」

めっちゃ笑われとりますがな。

「うん、変な奴だってよく言われる。」

「益々気に入ったよ。なんたってあの跡部くんが懐いてるんだし。君はそうとうな大物だよ。」



パシャ



「え?」

「私の趣味は色んな人の写真撮影。」

今のキヨはいい笑顔だ。

「あはははははは!みるくちゃんみたいな子、初めてだよ!うちにもこんなマネージャーがいたらなぁ。」

や、苦労するで?自分で言うのもあれだが変態やで?

「じゃ、ゲーセンでプリクラ撮ろっか!」









うわー、このプリのキヨめっちゃ可愛いわぁ!

「跡部くん達に何も言われなかったの?」

「え?下着買いに行くって嘘ついた。」

「し、下…!?あははは!もうお腹痛いッ!!最高だよ、あはははは!」

笑い涙出てるし。

パシャ

「あ、爆笑キヨスミの顔が撮れたぞよ?」

「あはは、ごめん!消していいよ。」

「え!やだ!可愛いからこれは消さないッ!」

「…。」

あれ?真っ赤…。

「か、可愛いなんて言われたことないよ…。」

何だ、結構初々しいじゃんか!

「ホント可愛い!えい決定☆」

「あー!」









「あー、いいプリクラ撮れたね!」

「そうだね!あ、そろそろお昼だ…何食べよっか?俺としてはみるくちゃんの手料理が食べたかったケド。」

「そっか!ゴメン気ィ回ってなくて!」

盲点だったわ!

「いいよ、って事で次の時ヨロシク☆」

さり気なく次を要求してるあたりうまいわね。

「うん!じゃあね、レストラン行きたい。っていうかパフェ食べたい!」

「んじゃ、決定だね!」







今、私は揺れ動いてます。デザートで。

「うーん、うーん…。」

「あれ?パフェじゃなかったの?」

「…モンブランも…呼んでる…。」

「ふふ、そっか。じゃ、俺がモンブラン頼むから食べ合いっこしようか。」



くは!その笑顔にノックアウト☆



「いいの?」

「気にしない気にしない!あ、パフェとモンブラン追加お願いしま〜す!」











あふー。し・あ・わ・せvv

「奢ってくれてありがと!ホントにいいの?」

「気にしないの!この前臨時収入あったし!」

「それにモンブランの栗まで…。」

「みるくちゃんの喜ぶ顔を見られるなら全然かまわないよ!」



あーもう!なんて可愛くていい人なのっ!私ときめいちゃうよっ!



そういえばモンブランと言ったらあっくんだよね。モンブラン好きとは、可愛いトコあるじゃんって感じ!

「あ、亜久津発見。」

って、え〜!?噂をすればってヤツ?

「あ、こっちに気付いた。」



「千石テメーこの前落としやがったライター返せ。」

「あ、あー!そんなこともあったね。ごめん忘れてた。今デート中だから今度返すよ。」

「あ?デートだァ?」

わ、こっち見た。背ぇ高ッ!

「何だこのちんまいの。」

「こらこら亜久津、睨んじゃダメでしょ!」

「ねー、キヨスミー、あっくんの髪の毛触りたい。」

「へ?みるくちゃん亜久津のこと恐くないの?」

うーん、むしろ可愛い…かな?それよりも、愛しい?

「あっくーん、髪の毛触らせてー?」

「あ?ぶん殴るぞ!」

「亜久津、亜久津!ダメだよー!」



あ、鼻痒い。



「ぶはくしっ!!」

すかっ

「おわっ!」

「うわっ!」

どべしゃっ

「……あれ?あっくん、なんでキヨスミ押し倒してんの…?」

「テメェがクシャミでしゃがみやがったからだ!!」



や、だって鼻痒くなっちゃったんだもん。



「亜久津、重い…タバコくさい…。」

「…テメェはモンブランくせぇよ。」

なっ!犬並みの嗅覚だよこの子!

「あー!出会ったついでだあっくん!ケー番とメルアド教えてー!」

「あ?何で教える必要があんだよ!」

「俺知ってるから教えてあげるー!」

「何勝手なことしてんだ千石〜!!」

あっくんペース乱されすぎだよ。落ち着きなよ。

「あっくん、メールしてもいい?」

「あー、勝手にしろ…。」

やった!優しいじゃん。っていうか可愛い!



「ダダダダーン!亜久津先輩が女の人と普通に話してるです!」

わ!太一クン?

「何してんだ太一!ストーカーかテメー!」

「ち、違うですー、調査ですー!」

あー!小動物がいじめられている。

「亜久津、壇くんいじめないの。」

「千石先輩、それは違うです。これは愛のムチです!」

「や、壇くんそれ危険だよ。」



これは、トリオ漫才デスカ?君らおもしろいぞぃ!←お前が言うな



「あ、壇くん、この子みるくちゃん。氷帝三年のテニス部マネージャー。」

「よろしくね!」

「だ、壇太一です!よろしくお願いしますです!」

バンダナ下がってるよ。

「じゃあね亜久津。俺たちデートの続きしてくるから!」

「あっくんは太一くんとデートしてきてねー!」

とか言ってみたりして。



「はいです!楽しんできますです!」

「太一、てめえ変態か!離れろ!」

やー、太一くんイイキャラしてるね。

「じゃ、次カラオケにでも行こうか!」

「うん!」









はー!歌った歌った!

「ありがとキヨスミ、今日は楽しかった!」

「こっちこそとっても楽しかったよ!また、デートしようね!」

「うん。次はお弁当作ってくから!」

「よろしくね!ホントは送ってってあげたいんだけど、ばれたらダメなんだよね?」

うーん、きっと『ずるい!俺もデートする!』とか言われそうだし。

「ありがと。気持ちだけもらっとくね!それに、私なんか襲う人がいたら世もすえだわよ。」

変態を襲う変態ってか。

「そうかな?きっとオオカミは君の周りに沢山いると思うよ?…ココにもね。じゃ、またねー!」

え?今スゴく恥ずかしい告白をされた気が…。









「はあ、充実した一日だった。…でも何か疲れた気が…。」

ってか身体ダルイ。ちょっとはしゃぎすぎたかな?

「お風呂入ったらすぐ寝よう…。」



◆続く◆


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キヨとデートです。可愛らしいデートをさせてみました。ヒロインちゃんは相変わらずですがね。
亜久津と壇君との出会い。壇君はあっくん大好きっ子です。憧れを超える思い。(笑)一途です。
何やらヒロインちゃんの具合が良くなさ気です。一体どうしちゃったんでしょうか?
write.2005/09/19

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