キャンディ・パーティー
はい、皆様こんにちは!
今日は何の日でしょうか?そうです、ホワイトデーですね!好きな人にあげたチョコレートのお返しがもらえるかドキドキで、結果によってはイチャイチャしたりリア充めと恨み言の一つも出るでしょう。

fkmtファミリーのカップル達がどんな愛の形を用意しているのか知りたくありませんか?知りたいですよね!
そんな皆様の願いを叶えるべく、僕が突撃取材を敢行しちゃいます。皆さん既にデキ上がっている人ばかりなのでさぞラブラブしている事と思います。
挨拶が遅れました、今年もバレンタインには赤木さんの墓前に特大の手作りチョコを供え今日はクッキーとマシュマロを溶かしたココアを持参し貰った気分に浸ってきました、井川ひろゆきです。独り身が寂しい?いいえ、僕の心にはいつだって赤木さんが生きているんです!!
書き手のキャラ性重視という大人の都合により、今回は天の僕でいきたいと思います。コンタクトの僕が好きな方、近麻でお会いしましょう。
ちなみに、前回一緒にゲスト出演させてもらった天さんは奥様方と原田さんの相手が忙しそうなので欠席です。あの人はバレンタインも同じ事を言って逃げていましたね。
二月十四日に墓前で日が暮れるまで座っていたせいで取材の依頼をド忘れていましたので、今日はバレンタインの時に何を用意したのかも併せて聞いていきます!決してネタの使い回しではありませんよ!一から書き直したとか何とか(ry

それでは早速一組目、若手のホープ宇海零くんと工藤涯くんのマンションに来てみました。

こんにちはー、神域赤木さんの愛弟子、井川です。

「こんにちは、お久し振りです井川さん」
「その節はどうも」

見てください、この礼儀正しい姿勢を!見習って欲しい人ばっかりですよ。
早速ですけど、今日は何の日か知ってますよね?

「ホワイトデーでしょう、知ってますよ」

用意はもちろんしてますよね?

「今二人で作ってたんだ、良ければ一緒にどうぞ」

なんと!ご相伴に預かれるようですよ。皆様の為にもどんなものを作ったのか早速見させてもらいましょう。お邪魔しまーす!

「そんなに凝ったものは作ってないんですよ、バレンタインはガトーショコラだったので今日はロールケーキにしてみました」

ふ……ふ……ふわっふわですよ!まわりにキャラメルもかかって!なにこれ、店で売っているような出来栄え!!え、買ったんじゃないですよね?買ったんですか?

「買ってませんよ。俺も涯も料理は割と好きなんです」
「普通作れるだろ」

作れません。僕なんて溶かして固めるか混ぜて焼くしか……愛の差なのかこれは?!

「心が込もっていれば何でも嬉しいんじゃないですか」

ですよね!赤木さーん、誰よりも心込めましたー!!
……すみません、脱線しましたね。
それでは工藤くんに切り分けてもらったので試食したいと思います。いただきます。

「どうですか?」

う、ウッマーい!めっっっちゃ美味しいですよ!キャラメルにコクがあって濃厚で、なのにスポンジも中のクリームも甘すぎないから幾らでもいけそう。あ、生クリームだけじゃなくてカスタードクリームも入ってるんですね。まるで東京駅限定のアレですよ!

「そんなに褒めてもらうと恐縮するな」
「ありがとうございます」

はぁ……これ売れる。ところでお二人が用意したのはこれだけですか?

「いえ、俺はこの腕時計をもらいました」
「俺はパーカーを。これ、何とかって店の……」
「アローズ」

なるほど!お互い似合ってますよ。良いですね、ケーキとプレゼント、完璧です。
さあ核心を突いてみましょう。この後の予定は?

「明日も学校なんだ、卒業式の準備。普通に夕飯食ったら寝る」
「そうだね、俺も明日はバイトあるから」

なんと!何もない?
でも未成年に深く突っ込んだら悪いですからね、それじゃあいい夜を!

何しに来たんだって顔で見送られましたが気にしません。こうでもしないと出番作ってもらえないですから。
さあ次……あれ、あそこにいるのfkmt作品の中で唯一相手がブレない鉄板カップル、山崎さんと辺ちゃんですね。うーん、大通りで道が渡れないのでちょっと近づけませんが、どうやら長いマフラーを二人で巻いていますよ。山崎さんの渋い表情と辺ちゃんのニコニコ顔が対照的で面白いです。
あ、あれは頭がグラグラする事で有名なツインテールが看板娘のケーキ屋。
えっと入って行きましたね。きっとケーキを買うんでしょう。
取材しなくてもあのケーキを山崎さんの家で食べて夜はしっぽりで決まりでしょう。もしかしたら徹マンかもしれませんが。
俺も取材が済んだらケーキ買って沢田さんの家で食べようかな……

さぁ、サクサク行きましょう!こちらはキングオブニート伊藤開司くんのボロアパートです。ここに来るのはかなり複雑な心境ですが!!し、仕事は……仕事だと割り切ります!!

どうもー、カイジくーん生きてますかー?

「あ、井川さん」

あ、あ、赤木さーん!!
……ゴホン、こちらではアカギさんでしたね。若かりし貴方も素敵ですがここを越境させると収拾つかないとカンペが出ていますので自重しましょう。アカギさん、カイジくんは?

「いるけど、とりあえずあがれば?」

それではお言葉に甘えまして。
あれ、カイジくんどうしたの暗いけど。

「井川さんっ、ひぐ……アカギが……」
「あらら泣いちゃった」

一体どうしたんですか?

「カイジさんがバレンタインデーにくれたチョコのお返しをあげたらこの有り様でね、俺にもさっぱり?」
「何がさっぱりだよ!こんなの嫌味だろーが!」

ち、ちょっと落ち着きましょう、ね?えっと、この箱がアカギさんがカイジくんにあげたお返しですよね、見てもいいですか?

「どうぞ」

失礼しまーす……う、わ!これコヴァのギフトボックス?!五万円くらいしますよね!!

「俺……バレンタインの頃金なくて……チ、チロルチョコしか買えなくて……」

…………チロルチョコのお返しがこれなんですか?!

「値段じゃなくてくれた気持ちが嬉しかったからきちんと返してるっていうのに」
「怒ってんじゃねぇかこんなの!!値段も違いすぎるし、うち豆じゃコーヒー淹れられねぇのに!!」
「かじれば?」
「ひでえっ……」

悲惨だ……あの、皆に聞く事になってるんでこれからの予定を教えてもらえますか?

「俺の予定ではプレゼントに感激したカイジさんがお礼に俺を好きにしてって言うはずなんだけど」
「言わねえよバカ!持って帰れよこれ!」
「カイジさんにあげたものだから。要らないなら捨てれば?」
「数万を捨てられる訳ねぇだろ、せめて紅茶の葉っぱなら良かったのに……めっちゃチョコもあるし……」


……うん、ここはもういいですね。僕の事も眼中にもないようなので帰りましょうか。どうもお邪魔しましたー、あとはごゆっくりー。

はぁ、どっちが可哀想ってアカギさんですよね。期待したかどうかは知りませんが仮にも恋人から本気でチロルチョコだけって。俺なら赤木さんがチロルチョコくれたら泣いて喜びますけど!
しかしどう見てもプレイの一貫でしたね、カイジくんは泣かせた方が楽しいんでしょう。アカギさんが幸せで何よりです。

はいっ、最後はブルジョワカップル平井銀二さんと森田鉄雄くんのマンションです。ここを最後にしたのはもうすぐ夕飯時だからですよ、豪華なディナーを期待しています!

こんばんは、井川でーす。

「いらっしゃい、どうぞー」

あれ、歓迎ムード?僕が来ること知ってたんですか?

「零くん達とアカギから連絡が来たんで。デバガメ調査隊が来るって」

デバガメじゃないです!これは皆様からの切なる要望を叶える神企画ですよっ!

「森田、からかうなよ。ひろにはこれからも世話になんだからよ」
「すみません、つい。真面目に反応するから面白くて」

ゴホン、えーとそれでは早速お聞きしますがホワイトデーの贈り物は何を?

「用意してねぇなそんなもの」
「俺も」

ええっ?!それじゃバレンタインには何を?

「バレンタインも同じだ、企業の戦略に乗って馬鹿騒ぎする暇があったらその分働く」
「そうですね、今日も昼までは仕事してたしバレンタインもバラバラに地方へ飛んでました」

そんなー、せっかくの企画のシメがこれじゃあ困りますよ。
あーあ順番逆にすれば良かったなぁ。

「……プッ、ククク」
「ぶはっ、アハハハハ……ダメですよもう、銀さん先に笑わないで下さい」

……?
なんか、笑われてます。変な事言いました僕?

「真面目に反応するから面白いって言われてんのにすぐ引っ掛かって、学習しろよ」
「銀さんってロマンチストだし、俺も昔はともかく今はイベント好きだからガッツリやってますよ」

んなっ!またからかったんですか。
赤木さんに悪戯された時の事思い出す……天さんに騙された時とか……

「割っちゃったってのもあったんですけど、バレンタインはバカラのグラスと手作りチョコです。ちょうど仕事でショコラティエと知り合ったんで教わりながら」
「俺は酒をな。偶然いいワインが手に入ったから一緒に飲んだが三十万って手ごろな割に良かったな」

一般人には真似出来ませんね。ワインって二、三万もすれば僕には目が飛び出る世界なのに。
それで今日は?お互いお返しを用意しているんでしょう?

「俺はネクタイピンをあげましたよ。仕事で宝石商の人と知り合ったんでプラチナで作ってもらいました」
「その礼も兼ねてこれからディナーに行くんだ。ホテルのスイートを予約してある」

え、外でご飯ですか?!予約って事は……

「なんだ一緒に食うつもりだったのか?悪いな」
「スミマセン、人気みたいで人数変更出来ないらしいです」

い、いやいや!構いません!お二人が何を用意したのか分かったしこれからの予定も知れたので僕はもう帰りますから!

「そうか?それじゃあ……」
「また別の日に来て下さい、美味しいディナー用意しておきますよ」

ありがとうございます、お邪魔しましたー!
……うぅ、期待してたのに……そうですよね!あの人たちホテル大好きですもんね。
さぁ皆様、いかがでしたでしょうか?突撃☆隣のホワイトデー!それぞれの愛の形、楽しんで頂けたましたか?MCは井川ひろゆきでした!


さて、僕は沢田さんの家に行きます。
……こんばんは、沢田さーんいますかー?

「……ひろか。どうした?」

ご、ご飯食べさせてください。

「飯って残り物しかないぞ?」

良いんです、沢田さんのご飯なら……うぅ……

「何泣いてんだ。あ、そうだ後でひろのところに持って行こうと思ってこれ買っておいた」

……あ、ペコちゃんのケーキ!!

「ひろ甘いもの好きだろ?本当は赤木さんにもらいたいだろうけど我慢してくれよ」

う、う、うわぁぁぁん!沢田さん好きーっっ!!

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あきゅろす。
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