02 雲「おじさんたちまたいないの?」 『………』 黙るのは図星の証拠。 君のことは、きっと君よりよく知ってる。ずっと隣で見てきたんだ。 雲「そろそろ独りでも寝れるようになりなよ」 『………』 都合が悪くなってもだんまり。…いつもは煩いくせに、すぐに口を閉じる。 こうなったときは…。 雲「…わかったよ」 『!』 僕がそう言うと途端に輝く顔。いつもこのパターンで僕が折れる。 …この僕が自分の意見を変えるなんてね。 雲「…まったく…僕がいなくなったらどうするつもりなの…」 『なに言ってるの、恭弥』 僕が呟くように言った言葉は君の耳に拾われたようだ。 『私の隣に恭弥がいないなんてこと、ありえないでしょ?』 まったく、どうしてこの子は…。 雲「しかたないから一緒にいてあげるよ」 『何それ。こっちのセリフでしょ?』 そんなに簡単に、僕には全く見えない未来を語るんだ。 そばにいるから (今までも、これからも) (君が望むならいつまでも) [*前へ] |