02
あなたとの関係は、何もない。
身体の関係ならあるけれど、それ以外は何もない。
あなたが寂しいときだけ私はあなたの傍にいるの。あなたが私を求めるときだけ私は私をあげるの。
綱「…ねぇ悠姫」
『………なぁに？』
綱「終わりにしようか」
女の勘は、よく当たる。特に悪いことに関しては。
『なにを？』
いまさら惚けたって無駄なのに。わかりきってることをわざわざ聞いたのは、そんなに意味はない。どうして私はこんな風に答えたのかしら？
綱「俺たちの関係を」
『…ふ、』
つい零した小さな笑い。
あなたと私との間に、終わらせるほどの関係があったかしら。
いやだ、と言えば、あなたはもう一度私を見てくれる？
好きだ、と泣けば、あなたは優しく抱きしめてくれる？
そんなことが、頭の中をよぎった。
答えは"NO"
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