03
綱「珍しいね、和食なんて」
山「オレは嬉しいのな♪」
雲「…隼人は和食作らないからね」
それぞれが感想を言いながら食堂に入ってくる。テーブルに並ぶのは私の故郷の料理。(だってこれしか作れないんだもんっι)
でも、みんな笑ってるし…悪くはないよね…?
獄「今日は姫が手伝ったんですよ」
獄寺さんが沢田さんに向かってそう言うと、全員の視線が自分に向いた。顔がほてる。
『…あのっ、私ここにきてから何もしてないから…///』
言い訳みたいになってしまったけど、沢田さんが優しく微笑んでくれたから、私も少しだけ笑った。
綱「ありがとう、姫」
山「今度オレ特製の寿司作ってやるな!」
雲「いいから早く食べようよ」
獄寺さんは何も言わずに微笑んでいた。さっき料理をしていたときも、話せない私に苛立つこともなく接してくれていた。
気を使ってくれているんだよね。
『…あれ?』
ふと気づく違和感。
山「どうした?」
『あ…リボーンさんが、いないなって…』
獄「リボーンさんなら昼過ぎから任務だ」
『………任務』
忘れかけるけど、やっぱりここはマフィアの屋敷。ここにいる人達はその中心。
私が知らない世界を知っている人達…。
綱「………ご飯にしようか」
困ったような笑顔で、みんなに席に着くように促す。
私は今、どんな顔をしていたんだろう。
(………全てのマフィアが、悪い訳じゃないんだよね)
ボンゴレを見ていると、本当にそう思う。
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