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中編
03
 

 それから、下りてきた三人に挨拶と会話をして、0時になり夕勤が帰ると騒がしさが静まり返る。


 簡易清掃の「※はがし」状態である客室が4部屋、1時には宿泊に強制切り替えする事を知っている常連が帰っていき、清掃部屋は全部で5部屋。
 宿泊してくっぽい客室が5部屋。
 のんびりやってこー、と三年目になれば何も言わずともお互いに分かっていて、非常階段から四階まで上がり、上から順に片付けていくことにした。


(※はがし=ゴミまとめ、シーツ・ピロー剥がし、備え付け食器・灰皿洗い、風呂掃除)
(※清掃=風呂拭き上げ、床ごみ取り、テーブルメイク、ベッドメイクなど、入室出来る完全清掃)




 入りたての最初はさ、びっくりしたよ。
 客室情報は客室のテレビ画面でも確認出来るから、消えてるテレビ点けたらAV流れたりすんだよ。
 うわっ、ってなって焦って消してたけど、今じゃ変に冷静。
 たまにマニアックなのが流れると、暇なときは翔君と二人で無表情で見て感想言い合ったりする。


 風呂、トイレ、洗面台、テーブル、ゴミ箱、アメニティ補充、ベッド付近。
 退室直後から入り、元通りにきれいにするのに大体二人で十五分で終わる。あまり汚くないと五分。風呂使ってなかったりね。
 本当にヤるだけって言っても風呂も入らないのかよ、ってなるけど、掃除する側からすりゃガッツポーズ。
 風呂未使用だと分かると、二人で棒読みでイエーイと言う。それが楽しい。
 ちなみに最短三分。ルームサービスのメシ食うだけ。凄ぇよな。


 基本ノンフレンドリーな翔君だから、他の人達は俺らが二人で仕事をしていて会話があるのか疑問するらしい。
 楽しいよって言うと首かしげるくらいだ。
 無表情だけど喋るし、たまに笑うし。
 馬が合うっていうのかな。


 夜勤は四人いるけど、シフトはほとんど翔君と俺、勤務歴半年の少年みたいな二十歳の宮田くんと勤務歴二年の夜勤のお母さん的存在の並木さんが組むことが多い。
 マネージャーも、翔君は俺との方がやりやすいと知ってる。たまに時間が被って一緒に仕事するし。



 宮田くんは仕事覚えが早いから、もうフロント業務も清掃も文句なしだ。
 フロント業務は俺と翔君と宮田くん、夕勤じゃ河瀬さん、朝は三人のパートさんしか出来ない。
 色々面倒だけど、覚えたら楽なんだけどね。


 

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