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足を持ち上げられて念入りにアナルを解す触手は、どこから出すのか粘液を噴出させて奥へ奥へと抉りながら入っていく。
スイが出す粘液は催淫効果があるようで、液体が付いた箇所は熱を帯びて敏感になる。理性なんてあったもんじゃない。
キスを強請るように触手を舌に似た形へ変えて擦り寄るそれを、開けっ放しの口から舌を出して掬うと絡み付いて来る。
気持ち良いとか、あるんだろうか。
「あ、は、はぅ、ん…っ、あ、イく…ッ!」
陰茎を吸われ続け前立腺も乳首も刺激されていれば自ずと絶頂も早まるもので、縛り上げられた手を無意識に引き寄せながら力が入る。
頭の中が弾け、爆発的な波に全身が痙攣した。
陰茎から噴き出した精液は、それを銜える触手が全て飲み込む。行為が始まってから陰茎は触手が常に包み込んでいて、スイにとってそれが食事扱いになっているような気がした。
出なくなるまで吸い付くされるし、精液がどこにいくのかは未だに分からないが、吸い込む時のうねりがまた気持ち良くてどうでも良くなる。
複数の触手は俺の体をまさぐるけれど、一本だけはいつも顔の真横にいて、キスを強請り頬を撫でてぴったりとくっついている。
それがまた愛しくて抱き締めたくなる。でも、スイは抱き合う程の塊にはなれない。それも毎回手首を固定させている理由のひとつでもある。
「ん、ふ…っ、スイ、」
身体中がスイの粘液に塗れて、それすらも心地好い。
拡張が済んだのか細い触手は抜けて、一本の触手が形を変える。太く、長く、陰茎のようにカリ首の括れも出来ていく。
これが今から自分の中に入るのだと思うと、半年間ほぼ毎日シていてもその瞬間は背筋がぞくぞくする。
アクアマリンのような綺麗な色をしたグロテスクな塊が、ゆっくりとアナルを押し開いていく。
「あ…、あ、はい…って、くる…ッ」
浅い場所から深く深く進んでくる快楽は、もうそれだけでイってしまうほどの痺れをもたらす。
焦らすように出入りする塊で腰が揺れ、足先が跳ねる。脳が溶けるのではないかと思うほどの濃厚な交わりは、抜け出せない沼の中に沈んでいく感覚に似ていた。
カリ首が前立腺を引っ掻いて、奥まで押し込まれる塊の刺激に疼きが増していく。
「あぅ、あ、あぁ、っきもちい、また、イく、〜〜っ」
数回擦られただけでまた射精して、それでも止まらない動きで喉が引き攣った。
段々と激しくなっていく律動と、的確に強い快感を得る箇所を突いてくる触手が頭の中から雑念を追い払い、ただその快楽に溺れさせる。
悲鳴にも似た喘声だった。
時おりスイが口内に入り水分を口の中に出すから、喉が貼り付くような事はないにしろ荒れた声色が律動に合わせて勝手に吐き出された。
体を横にされて突かれると気持ちよさでチカチカする。過剰な快楽で生まれる恐怖心は早々に無くなった。今はもう、その官能をそのまま受け入れている。
様々な体位に変えては容赦なく突き上げられ、唾液と涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃで見られない程なのに、スイはその体液を余さず吸収する。
「ひ、〜〜っあ゙、あぁ…も、それぇ…っ、でちゃ、うってぇ…!」
何度も射精して何度も突き上げられると敏感になり過ぎた陰茎からは潮が噴き出す。正直、イくよりも気持ち良い。
ただそれと同時に尿意すら生まれてしまうから、淫楽の中に溺れていてもその時ばかりはいつも我に返る。
だけどスイは俺から出る体液を全て吸収する。漏れ出す尿も例外ではない。
「あ゙、あー…っ、はぁ、は、あぁっ、ん、ひぃ、っ、ん゙ん〜っ!」
痙攣が止まらない。一度潮を噴くと抉られる度に出て来て、この感覚は忘れられないしどうしても求めてしまうが、求めなくてもスイはしてくれる。俺がそれを好きだと知っているから。
強制的に長時間与えられる快感の荒波は、毎度俺の意識が飛ぶまで終わらない。
まだ淫楽は始まったばかりだ。
END
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