03
───あれから一ヶ月が過ぎた。
僕はトモダチと週に三回の頻度でアナルセックスをしている。
初めてセックスをした翌日に学校で顔を合わせてもトモダチは普段と変わらない態度だった。けれど僕を見る目は変わっていた。ただ、それは懸念していた嫌悪や軽蔑ではない。
数日過ぎてトモダチが再び家に来た時、言い辛そうにしかし期待と興奮が混じった瞳の強さを持って彼は僕にアレを求めたのだ。
状況はどうあれ今まで体感した事のないセックスの快感を知ってしまったトモダチは、あの時とは違って自らの意思で僕に言った。
「またやってみたい」と。
僕が誘ったのは最初の一度だけだった。あれから何度も、泊まりに来た週末の夜や平日の夕方、祝日の昼間からトモダチは目隠しをして腕を縛り上げられ騎乗位で僕とアナルセックスを繰り返している。
そして今日も───
「今日さ、手首怪我してるから縛らなくてもいい?触らないから」
「……、…まあ、」
昨日の授業中に火傷してしまったトモダチの手首にはガーゼが付いている。まるでリストカットしているみたいだ、なんてトモダチは笑っていた。
痛々しい赤みを帯びた手首の色を知っていた僕は、手首の拘束はしない事を了承した。
いつも通りに目隠しをしてトモダチにはベッドの柵を掴んでいてもらい、何度も繰り返して慣れた手付きでスラックスと下着を脱がせる。
ここ何度目か前から、脱がせる時点で緩く立ち上がっているトモダチのぺニスには正直興奮していた。
トモダチも想像が上手くなったのか慣れたのか、フェラなどの遣り方に希望を出してくる。それは構わない。やるなら気持ち良い方が良いに決まってる。
「───…っふぅ、ん…」
熱り立つ先端に舌を這わせ、唾液を垂らして竿を擦りあげる。この塊が頻繁に僕の中を抉っているのだと思うと自分のぺニスも触っていないのに痛いほど勃起する。
用意したローションでアナルを穿りながら熱いぺニスを刺激し続け、トモダチに「もう入れたい」と辛そうに言われてからゴムを着けて股がり、内側を押し開くようにローションにまみれたアナルへゆっくりと入れていく。
この瞬間が最も全身を痺れさせる。
ゼリーをかき混ぜるような音と、ベッドの軋みとトモダチの甘い声や呼吸に自分の鼓動が混ざる。
いつも行為が始まってからトモダチがイくまで夢中になって動いているから、今もまた頭の中は快楽の事ばかりで埋まりながら動いていて、今日はトモダチの腕が自由であることを忘れていた。
「は、…っ、」
「───!、ッ!?」
唐突に腰を掴まれて我に返った瞬間、自分の意思ではない強い突き上げに息すら止まった。
触るのはダメだ───と、咄嗟にその手を掴んだのに今まで無かった強制的に与えられる快楽がそれを邪魔して引き剥がせない。
「は…っ、ぁ、キツ、」
「ッ!、ンぐ…、」
押し込んだタオルの隙間からなのか喉からなのか、押し上げられた圧力に声が漏れ出してしまった。
その途端に両手を掴まれて視界が回り、強引にベッドへ押し倒された。
やっぱり縛っておけば、と思うのに萎えない硬度にアナルでぺニスを締め付けてしまったようで、微かに苦しそうな声が聞こえた。
力の入らない僕の足を肩に掛けたトモダチが不意に手を目隠しに伸ばしたのが見えて、咄嗟にタオルを取っ払い手を伸ばして「外しちゃだめだ、」と声を上げたが、トモダチはそんな言葉も聞かずに目隠しを外してしまった。
最悪だ───、見られたくない一心で空を切った手で顔を覆い隠した。
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