04
───どれくらい時間が経ったのか。
そんなことを考える余裕なんてない。
「はっ、はっ、んぁ…っ」
「苦しい?…もう少し我慢してね」
向き合っていた体勢からまた後ろを向かされ、窓枠に手をついてそこに頬を押し付ける。
若干尻をつき出すような格好で、後ろからヤツが覆い被さるように抱きついて、片手がモノを、片手が中をかき回す。
異物感は消えない。
苦しい。苦しいのに気持ちいい。
中で暴れる指は、もう既に二本になっている。
「ふぅ…っ、あっ、…んあぁっ!」
ぐるり、と回った指が一ヶ所に集中してそこを抉った瞬間、体が跳ねた。
今までとは違う強い刺激に叫ぶような声が溢れだし、ヤツが笑った気配がした。
「…気持ちよくなろうね?」
「あっ、あっあっ、やだっ、やっ、んん…っ!」
勝手に体が跳ねる。チカチカする。前のモノも同時に刺激されてるせいで、快感が強すぎて、わからなくなる。
真っ白になる。
中で指がゴリゴリとそこばかり抉る。
気持ちいい場所。
最初から気持ちいいわけじゃない。何度も何度もやられて、突然開花するみたいに快感が押し寄せてくる。
繰り返し逃げたり甘受けしたりで何度も、何度も、抉られたそこは、今やもう、ダイレクトに快楽を弾き出す。
「んぁっ、ああっ、や、も…っイく…!」
「やっとイけるね」
そうなのだ。
あれからまだ一回も射精してない。
生殺しもいいとこだ。
込み上げる射精感に、強まる刺激。
もう、むり。
「んんん…っ、───…あっ…ッ!」
快感の塊が吐き出されたような感覚と、それを上回るような気持ちよさで全身に力が入り、中にいる指の感覚がはっきりする。
モノを刷りあげる手に、何度も吐き出される白濁。
だけどまだ、終わりじゃない。
「や…っ、も、イった、ってば……アッ、ぅんん!」
「まーだ。足りないの」
首筋にキスをして、ヤツは指を引き抜く。その抜かれる瞬間に前立腺が刺激されて声が上がる。
腰を抱き込められて力の抜けた体を支えられる。
刹那、熱を持つ後ろの窄みに、そこよりも熱い塊が押しあてられた。ぬるぬるとするその先は、なにもしていないはずなのに既に完全体らしい。
びくりと体が跳ねる。
「…あ…、」
「は…っ、とーま、好き」
その言葉と共に、熱の塊のようなそれが、前後しながら徐々に中に入り込んでくる。
ぞわぞわと、ずくずくと、腰が痺れて。
「ふ、あ…っ、…あ、つ…い…んッ、」
「もう、煽らないでよ…っ」
ちゅ、ちゅ、と後ろから微かな水音が聞こえて、浅く出入りを繰り返しながら、深く深く入り込んでくる。
脳みそがパチパチして、その質量に、ただ息苦しくて、だけど確実にそれは快感に変わる。
「あ…あ…、ん、はぁ…っ」
「ね、入ってるよ、わかる…?」
「あ、ぅ…っ、はっ、はっ、ぅあ…っ」
ゆっくり繰り返して、ついにヤツの下半身に尻が触れる。腰を抱かれて最深部へと埋め込まれたそれが、中で動くのを感じた。
「はっ…はっ…ふ、…っ、」
「はぁ…ッ、きもちい…?」
後ろから伸びた手に頬を撫でられ振り替えると、間近にヤツの顔があって。
目を細め、荒い息使いに、余裕がないように見える。
でもこれから余裕がなくなるのは、確実に俺の方だ。
ずる、と塊が引かれ、足が震える。
前立腺に引っ掛かるように刺激されて、もうなにがなんだか分からない。
ただ、きもちいい。に、溺れる。
引かれたソレはまた入り込んで、を繰り返して、徐々に早さを増していく。
弾けるような音、弾けるような思考。飲み込まれてしまう。
「んあっ、あっ、あっやっ、んん、はぁっ」
「…ん、…っ、はぁ…っ、とー、ま、」
腰をつかんでいた片手が前に伸びて、放置されていたソレを撫で上げた。
同時にクる刺激にのけ反る。
「ぅあ…っ、ひび…きっ、同時、やだっ、…アッ、あーっ、はァ、…んん、ぁあっ」
「もっ、と、よんで…っ」
頭が真っ白になる。
「ひびきっ、ひ、あっ、んぁっ、響…ッ」
「冬真っ、冬真、好き…っ」
きもちよすぎて、響の声が、じわじわと俺を飲み込んで。
トんで、しまいそうに、なる。
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