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08
 

「…ッは、ぁ、ふぅ…っ」
「声が、生々しいなあ」


 うるせーお前が言うな。

 なん十分か、一時間過ぎたのか過ぎてないのか分からない。
 壁に寄りかかり足を伸ばす黒川の上に正座のように跨ぐという恥ずかしさを越えた何かが沸き上がるような、そんな状態で。

 擦りあって滲み出る粘液を塗りたくって、刺激にして、四つの手が包み込むその卑猥の塊を嬲(ナブ)っているんだ。
 いきそうでいかない。そんなすれすれの感覚が一番キモチイイとか人間って本当根本はマゾだろ。



「侑真、」
「…ん、ぅあっ」
「かわいい…」
「眼科、行けよ…ッ」


 そんな言葉すら気にもしないで舌を伸ばしてキスをねだるそんな姿に、ああもう仕方ないな、とか意味の分からない妥協をしてる俺がいて。

 なんだこれは。なんなんだこの甘いものは。
 今まで結構な回数セックスしたって、こんな感覚は、しかも同性で、ブツを擦り合わせてるだけなのに、経験したことのない未知なる甘さと快感と感情が現れている。


 そんなもんの答えにたどり着く間もなく、沸き上がる何かを吐き出したくて、下に重なってる方の黒川の片手を強く握ると微かに笑ったような気配がした。


「…ぁ、んぅ…っ、ふ、はぁ…」
「いきそ、うなんだね、正直者」
「う、せ…ッ」
「そこもすき…」


 早くなる手と絡む舌に酸素不足でぶっ倒れそうだ。

 そして一瞬にして登りつめた快感が、二本の柱の先から白濁液を押し出した。
 その瞬間に耳にした短い黒川の高めの甘い声に、また鳩尾がきゅんとした。










「侑真、だいじょうぶ?」
「………っ」


 なんでそんな息切れ治るの早いんだよお前。
 ベッドでぐったりする俺の横で、幸せそうな顔で笑っているイケメンは既に復活しているようだ。


「侑真、傷口治ったでしょ?」
「そうっすね…、つかそれ五回目」
「今度は最後までしようねー」
「…優しくしてクダサイネ」
「受け希望か」
「オイ、今までの流れ的にお前は受けがいいのか」
「襲い受け?」
「なんだその言葉」

END
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そこからもう果てしなくイチャ放題。


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あきゅろす。
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