04
「一人で行く気?」
「……へ?」
飛鳥ちゃんが帰って、また暇な時間になった。
千春先輩がカウンター席に座って向かい合う形になれば、多分文化祭の事だろう発言が。
一人で?
一人で行ってもいいけど、どうせなら親しい人と行きたいな。落ち着く人と。
「どうしようかなって、考えてます」
「行ってやってもイイぜ」
「……なんで知ってんの」
背後から楽しそうな声。
蓮さん、いつから居たの。
千春先輩の不機嫌メーターがぶっ飛びそうなんですけど。厄日だな、千春先輩。
「店長なんだから店空けちゃダメ」
「あァ?カタいこと言うなよ」
いやいやいや、千春先輩の言う通りでは?責任者でしょ!
「休みにするか」
勝手過ぎます店長…!
自営だし好きなようにすればいいんだろうけど、そんな行きたいのか。
まさかオールメンバーとか言わないよね?丁度四人とか、わざとなの?
「仕事してクダサイ」
「ンならお前その日出勤にすっか」
「えぇ…」
なにそれ。
ちょ、なにその独占欲。
行くなってか。一応泉も通ってるんですよ。
見たいじゃん。
ちょこちょこしてるチワワみたいな奴がいるかは知らないけど、なんか囲まれたりきゃーきゃー言われたりすんの見たいじゃん。
はい、俺だけですね。
きゃーきゃー言われてんのかは分からないけど。
小動物みたいな連中がいるって聞いてるし、もしかしたらってあるじゃん。
「そんな事言うなら、俺、千鳥と行きますから!」
「……はァ?」
「……千鳥?」
反応が正反対でした。
千春先輩は千鳥の事知らないんだもんね。
つか何か、名前に千が付く人多くね?
気のせい?
三人もいたよ。びっくりした。
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